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エゴン・シーレ 指を広げている自画像

 今年の初夏は都内の3箇所でクリムトの展覧会が開催されていますが、そんな中、前回紹介した国立新美術館で開催のものはエゴン・シーレの作品も出展されています。
 今回紹介する作品はエゴン・シーレの「指を広げている自画像」です。

2019年07月05日21時33分18秒0003

 この作品も前回紹介したクリムトの作品同様、2009年に日本橋高島屋で開催された展覧会で見たことがあります。
 
 展覧会会場によると、自画像後ろのポットはもう一つの顔の様に描かれておりエゴンシーレの二面性を表現しているとの解説がありました。
 心理学の専門家ではありませんが、エゴンシーレはたぐいまれな才能とスキャンダラスな行動からサイコパスと思われます。
 (サイコパスは殺人鬼というわけではなく、特別に秀でた才能も持ち主でもあります)

 多分エゴン・シーレはやってはいけないことを理性で分かっていながら、スキャンダラスなことを衝動的・本能的にやってしまう自分が怖い・抑えたいという葛藤があり、その葛藤を描いたのが本作品であると思いました。
 絵葉書がなくスキャンできなかったので紹介してませんが、この展覧会に出展されていた「ヒマワリ」はノーガードで立ち向かうボクサーのようでした。この作品も素晴らしかったです。 
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グスタフ・クリムト 牧歌

 6月29日に新国立美術館で開催中の「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道 」に行きました。今回と次回はこの展覧会で見た作品を紹介します。
 まずはグスタフ・クリムの「牧歌」です。

201607092154.jpg

 この展覧会は、クラッシックに疎い私の脳内BGMがシューベルトやモーツアルトになるくらい、ウイーンの繁栄ぶりを伝える工芸品も数多く展示されていました。

 中央の女性と子供達の柔らかな曲線美もよいですが、左右の羊飼いの官能的な肉体美も魅力的です。クリムトが象徴主義に目覚めた作品のひとつに位置付けられているそうです。 
 この作品を見てお寺の山門の前にいるかのような感じました。お寺の山門には隆々した仁王様がいらっしゃるからです。
 中央の女性が女神だとしたら左右の男性は羊飼いというよりは守護神といえます。

 グスタフ・クリムトの作品はこれ以外にも多く展示されていましたが、2009年に日本橋高島屋 の「ウィーン・ミュージアム所蔵 クリムト、シーレ ウィーン世紀末展」で見たことあがあり、再会できたことが嬉しかったので紹介しました。
 この展覧会に出展されていた次の作品も2009年の日本橋高島屋での展覧会で見ました。よろしければ合わせてご覧ください。

「愛」
「パラス・アテネ」

グスタフ・クリムト 「ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)」

 今回紹介する作品は「ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)」です。

2019年05月10日22時25分57秒0001

 作品の上部には「もし、あなたの行いと芸術で数多くの人びとを満足させることができないならば、少数者を満足させるために行為と芸術を行え。多数の人が喜ぶことは悪いことなのだ。」が記されています。多数の喜ぶことを打破して新しい芸術を作ろうというグスタフ・クリムトの熱意が伝わります。
 
 また、女性の内面の性的欲求と性的抑圧の解放を啓蒙した作品でもあります。
 女性の下部には、セックスを表す蛇と、精子を表す2つのタンポポが描かれています。下ネタOKです~♡なんていう素人女性にはうさんくささしか感じませんが、女性が性的欲求と性的抑圧の解放をいうといまだ挑発的なのでとても先進的なメッセージといえます。 
 
 さて、男女問わず性は普段は閉じ込めている部分です。前回紹介した作品は心の奥に潜むサディスティックな欲望が暴かれように感じましたが、作品の女性が鑑賞者に向けて鏡をむけているところとこの作品のテーマから隠しているエロティックな欲望が暴かれるように感じます。
 今回の展覧会は美は癒すものであると同時に本性をあぶりだすものでもあると感じました。

グスタフ・クリムト ユディト Ⅰ

 都立美術館で開催中の今回の展覧会はGWに行きました。入場に10分並んだものの思ったほど混んでいなかったです。
 前回は子供を描いた作品でしたが、今回は「ユディト Ⅰ」です。

2019年05月10日22時24分57秒0001

 今回の展覧会はグスタフ・クリムトの代表作が一堂に出展される充実の展覧会でした。
 さて、「ユディット」は故郷を襲った敵であるホロフェルネスの寝首を掻いた勇気と敵から人々と救った高潔な性格を描かれることが多いですが、この作品についての私の見解は「暴力は快楽」です。

 いじめ、体罰、パワハラ等陰湿・凄惨な出来事は絶えません。暴力はいけないことですが、絶えない理由はただ一つ「気持ちいい」からです。支配欲・破壊欲は性欲・食欲並みに「気持ちいい」のです。
 この作品は暴力する側の快楽さを感じます。この恍惚な表情の正体は、敵を倒した達成感というより誘い込んで惨たらしくいたぶってエクスタシーではないでしょうか?
 
 暴力は人を引き付けるものです。善良でありたいので認めたくなくても認めざるを得ない普段は心の奥にしまっている暴力への憧れを暴かれたような気分にもなります。
 美しい作品ですが、上質なホラー小説を読んだようなゾワゾワさを感じました。

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