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カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ 雪の中の巨人塚

 村上春樹の「羊をめぐる冒険」を読みました。学生の頃は単なる気取りで読んだのですが、喪失を抱えて生きることの大変さが理解できる今日この頃はこの小説に共感しています。
 そこで今回は私がこの小説をイメージしたカスパー・ダーヴィト・フリードリヒ「雪の中の巨人塚」を紹介します。

2017年01月29日21時45分39秒0001
 
 ドイツ人画家が描いているので、この塚は古代のゲルマン人が建立したものでしょうか?この塚は人々から大事にされ、注目されていたに違いないですが、輝かし日々は喪失されたままです。
 しかし、幾年の風雪を耐えた石塚には威厳も感じます。この作品は夏の風景を描いたものもあるそうですが、つらい日々を乗り越えたら一回り成長して、再び良い日々が訪れることを連作にして表したのかもしれないです。
 
 この画家は喪失を抱えた人生を送っています。このあたりが「羊をめぐる冒険」を連想しました。 また、小説では主人公が雪の積もる北海道の山荘に籠って友人を待ち続け、最後の別れをする場面がクライマックスです。
 この絵画は小説のクライマックスシーンも連想したので紹介しました。

このブログで紹介しているほか作品もどうぞ!
月を眺める2人の男
窓辺の婦人
朝日のあたる村の風景(孤独な樹)

似たようなモチーフの作品、アンドリュー・ワイエスの「火打石」もどうぞ!
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ルカス・クラーナハ 林檎の木の下の聖母子

 ミュシャの展覧会の後、森アーツセンターギャラリーで開催中の「大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち 」に行きました。 今回紹介する作品はルカス・クラーナハの「林檎の木の下の聖母子」です。

2017年03月26日14時13分01秒0001

 幼いイエス様が手に持っているのはパンです。最初としているのかと思って目が点になりました。
 
 聖母子像は赤ちゃんを抱えた母親の姿が微笑ましく、優しい気持ちになりますが、 クラーナハの描く女性は凛としているせいか、神の子を育て上げようとするマリア様の決意が伝わってきます。
 同時に仏像でいうところの「半眼」(見るものに惑わされる事のない様に、半分は前(外の世界)を見て、半分は自己を見て、周りすべてに気を配り、観た人に安堵を与える智慧の姿)のようなまなざしにありがたみを感じます。

 イタリア、スペイン、オランダ、ベルギーとヨーロッパ各国の絵画を一堂に会した充実の展覧会でした。この作品以外にも珠玉の作品がありますのでお勧めです。

ルカス・クラーナハ  正義の寓意

 狂暴な課長との不快な日々が続き、ブログをする気力も失せ5か月休みました。
 私自身は異動、私を悩ませ続けた課長は降格のうえ出向となりました。
 最低な日々でしたが展覧会に行ったり寺社巡りはしていました。そこでブログ再会第一弾は10月に行った国立西洋美術館で開催の「クラーナハ展 500年後の誘惑」で見た「正義の寓意」です。

201610231334249.jpg
 
 司法・裁判の公正さを表す象徴である正義の女神といえば目隠です。これは前に立つ者の顔を見ないことを示し、法が万人に等しく適用されることを表すそうです。こちらの作品は目隠しをしていないのが特徴的です。
 
 裸を表すフルフロンタルは「包み隠さない」「徹底的」という意味があり、ネイキッドは「ありのまま」という意味のあるそうです。
公正さは、「ありのまま」の事実を「「包み隠さず」みることで確保されるので、この全裸の女神はこれはこれで「司法・裁判の公正さ」を表しているといえます。
 また、冷徹なまなざしは、悪事を見抜きそうです。そういった意味でもこの女神は正義を象徴していると言えますね。
 
 冒頭のことですが、もし会社全体が狂暴なら会社を辞めます。しかし、狂暴なのが一人であれば、正義はパワハラされる側にあるといえます。そんな中で会ったこの作品はいわば予兆だったのかもしれません。

ルーカス・クラナッハ ウェヌスとアモル

 西洋絵画で母親を描いた作品となると、聖母子が多くなりますね。そこで今回は別な母子を紹介します。
 ルーカス・クラナッハの展覧会が今年の秋に開催されるので、「ウェヌスとアモル」です。 

ヴィーナスとキューピッド
 
 「ウェヌスとアモル」、すなわちヴィーナスとキューピット。ヴィーナスはキューピットの母親です。
 クラナッハの描いた「ウェヌスとアモル」は、ナショナルギャラリーにもありますが。こちらはベルギー王立美術館が所蔵している作品です。

 この絵は誘惑にとらわれると痛い目にあうという教訓を説いているそうです。また、ルパン三世と不二子ちゃ~んな間柄の男女を描いたとも言えそうですが、キューピッドとヴィーナスは親子なので、いたずらっ子が母親にやんわり叱られているようにも見えます。しかし、こんなお色気ムンムンな母親はいるのでしょうか。。。。。。

このブログでは次の作品も紹介しています。
「洗礼者ヨハネの首を持つサロメ」
ルクレティア

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