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ヘレン・ハイドとバーサ・ラム

 千葉市美術館で開催中の「新版画 進化系UKIYO-Eの美」では一部の作品が撮影可能です。今回紹介する2作品は撮影が可能である作品です。

chibamu (2)

 まずはヘレン・ハイドの「入浴」です。
 子供をテーマにした作品が多く見て微笑ましいです。メキシコの風景を描いた版画も多数あります。ヘレン・ハイドはラファエル・コランに師事しジャポニズムの洗礼を受けました。同じアメリカの画家メアリー・カサットの版画にも影響を受けております。

chibamu (1)

 次にバーサ・ラムの「川面にて」です。ラフカディオ・ハーンの著書に影響を受けたせいか、ヘレン・ハイドと比べると幻想的です。
ヘレン・ハイド同様、子供を描いた作品が多いです。ヘレン・ハイドはメキシコの風景を描いていますが、バーサ・ラムは中国の風景を描いた作品が多くありました。

 日本人の版画家の作品も素晴らしいですが、他の美術館で見る機会も多いです。しかし、日本で活躍したアメリカ人の両者の作品を多く所蔵しているのは少なくとも首都圏では千葉市美術館です。今回の展覧会の最大の目玉は両者の作品が見れることだと思っております。両者の作品はやらかい美しさと微笑ましさに触れることで気分も良くなるので是非お出かけください。 

 アメリカの女性画家メアリー・カサットの作品もどうぞ!!
 「湯浴み
 「家族
 「青い肘掛け椅子の上の少女
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キース・へリング ラディアントベイビー

 3月後半頃、小学校2~4年生の時の担任のその後を突然知りたくなりました。幸い、息子の学校の先生がこの担任のことを知っており、①私の出身高校から比較的近い小学校に勤務していた、②その小学校の主幹教諭だった、③昨年度が再任用の期限、ということが今月分かりました。そこで今回紹介する作品はキース・へリングの「ラディアントベイビー」です。

キースへリングの3

 いうまでもなく今なお輝きを失わない名作です。キース・へリングが流行っていた時期に小学4年生だったので紹介しております。
 
 小学校1年生の時は担任とそりが合わなかったせいか楽しかった思い出がなく、いじめられがちでしたが、2年生の頃冒頭の先生が担任となり、いろいろなご配慮・指導を頂いたおかげでダークサイドに落ちることなく、小学校4年生の頃はこのキースへリングの作品のように楽しくなりました。この作品の赤ちゃんのように学力・体力・人格が上に向かって歩き出したのもこの先生が担任だった頃です。
 その後、今日に至るまでいいこともあればいやなこともありましたが、「いかに災難から乗り越えるか?」をこの先生から学びましたし、突然この先生の近況を知りたくなったのは、虫が恩師の教員人生が終わったことを知らせてくれたのかもしれません。恩師が教員人生を無事に全うしたことを嬉しく思います。

マーク・ロスコ 「壁紙№4」のためのスケッチ

千葉県佐倉市にある麻賀多神社と武家屋敷を紹介しましたが、今回紹介するのはDIC川村記念美術館です。

IMG_1418.jpg

IMG_1416.jpg

 この美術館は京成佐倉駅から送迎バスで30分の場所にあります。美術館は庭園の中にありとても優雅です。そして見るべき作品の一つはロスコルームです。

Document_20220105_0001 (2)

 マーク・ロスコは自分の作品だけを展示し他人の絵を並べてほしくないと望んでおり、望み通りの展示をしているのはこちらを含めて世界に4か所とのことです。
 
少し照明が落とされた部屋に、7点の大きな絵が並べられてました。暗赤色の地に赤や黒、オレンジで門あるいは窓枠のようなものが描かれており、いずれもろうそくの炎を閉じ込めたような揺らぎがあります。

 この日は寒かったので暖炉にあたっているような暖かみ感じ、また、例えが不適切かもしれませんが臓器のような色彩で静謐な空間にいるので胎内にいるような感じもし、大地を連想する色彩なので大地と一体となったような雄大な気分にもなりました。

200個のキャンベル・スープ缶 アンディー・ウォーホール

 在宅勤務が促進されているご時世ですが、私の場合は職務上・会社の環境上、在宅勤務ができない代わりに自宅待機と出勤を繰り返しています。
 仕事しているわけではないので家にある小説を読み直しており、今は森見登美彦を「四畳半神話大系」読んでいます。そこで今回紹介する作品はアンディー・ウォーホールの「200個のキャンベル・スープ缶」です。

キャンベル

 2013年8月に国立新美術館で開催されたアメリカン・ポップ・アート展で見ました。

 さて、「四畳半神話大系」は主人公が下宿先に閉じ込められて、延々と同じ部屋の出入りを繰りかえす章がハイライトです。
 主人公は一見同じ部屋のようでも微妙に気配が違うことに気づきます。このあたりがこの小説の肝です。
 
 この絵画は同じキャンベル・スープ缶が延々と並んでるように見えますが、トマト味とかチキンスープ、ビーフスープetcといろいろな味の缶詰が描かれています。
 このあたりが今読んでいる「四畳半神話大系」のハイライトを連想したので今回紹介しました。

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