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アンリ・マチス 金魚

8月末ですが、まだまだ猛暑が続きますね、、、、そこで涼し気な作品をと思い、アンリ・マチスの「金魚」を紹介します。

金魚

この作品は今から多分2005または2006年に都立美術館で開催されたプーシキン美術館美術館の展覧会に出展されていました。

夏に涼しさを与えてくれる金魚。見ているだけで涼しくなってきます。
金魚鉢がテーブルの上に乗ってるようにも、池の上に金魚鉢が浮いているようにも見える浮遊感、色鮮やかな植物が猛暑でイライラしがちな心を静めてくれる一品です。4匹いるうち一番左の金魚の口をぱくぱくさせている描写が秀逸ですね。右上の2匹は目線があっているので会話をしているようです。写実性を追求しているわけではないのに目の前で金魚が泳いでるように感じる不思議な作品です。

今年の夏は都立美術館でアンリ・マチスの展覧会が開催されていましたが、残念ながら行く機会がなかったです(涙)。涼しさを感じる作品は多くある中でこの作品を選んだのは、行けなくて残念だったから過去に見たことがある作品を今一度じっくり鑑賞したかったからです。本作を含めて4点の金魚を描いた静物画があるそうなので来日してくれることを願っております。
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フランソワ・ジェラール アモル とプシュケ、またはアモルの最初のキスを受けるプシュケ

3月26日に国立新美術館で開催中の「ルーヴル美術館展 愛を描く」に行ったので、この展覧会で見た作品を紹介していきます。
まずはフランソワ・ジェラールの「アモル とプシュケ、またはアモルの最初のキスを受けるプシュケ」です。

ジェラール アモールとプシュケー

西洋絵画における様々な愛を描いた作品を展示する珠玉の展覧会でした。

無垢な二人の恋が成就した瞬間を描いた作品は瑞々しいです。理屈抜きで美しい!!
アモルとプシュケはこの後、様々な試練を乗り越え結ばれるそうです。だからこの作品には希望も感じま

さて、近くの物は眼鏡を外さないと見れず、立ち上がった瞬間にすることを忘れがちな私ですが10代の頃は人並みに恋することもありました。バレー部の女子に恋しました。成就はせずフラれたショックでおしゃれで偏差値高い上智、立教、青山に入学したら振り向いてくれるかもと思い猛烈に勉強ましたが、合格したのはおしゃれとは無縁な大学、、、動機が不純でした。そんな時代が自分にもあったのかと思うと切なさとほろ苦さもこみあげてきます。

この展覧会は恋の季節である春だからこそ行く価値があります。是非いろいろな愛に触れてください。

コロー ヴィル=ダヴレー 水門のそばの釣り人

 先日、北区にある浮間公園の池で釣りをしたので、今回紹介する作品はコローの「ヴィル=ダヴレー 水門のそばの釣り人」です。

コロー ヴィル=ダヴレー 水門のそばの釣り人

 休日は息子と昆虫採集をすることが多いですが、最近は魚釣りに興味を持ち始めました。浮間公園で釣れる魚は主にブルーギルです。ブルーギルはエサのない針でも目の前にあれば食いつく魚です。だから初心者である息子も30分以内に6匹、私も同じくらい連れました。

 公園は木々に囲まれており、この季節は日差しが気持ちいいです。この作品はそんな気分を表しています。
 コローは釣りが好きだったのでしょか?釣人を描いた作品は今回紹介した作品以外にもあるようです。印象派絵画は楽しい休日を描いた作品が多いですが、コローの作品は我が家のの休日風景にあっているので親しみを感じます。このブログではコローの作品を他にも紹介していますが、魚を捕まえている風景を描いた「ウナギを獲る人々」という作品もご覧ください。

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 女占い師

 美しい物語を愛でる小説があるように、ホラー小説もあります。
 そこで今回紹介する作品は光と闇の対比が美しいことで知られるジョルジュ・ド・ラ・トゥールの「女占い師」です。

Document_20220403_0002.jpg
 
 国立新美術館で開催中の「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」は美しい西洋絵画の殿堂ですが、展覧会のポスターにも使用されているこの作品は、美しいというより怖いです。

 怖い絵といえば、月岡芳年の凄惨な作品も見たことがありますがまだ2次元のこととして楽しむ余裕があります。
 一方この作品は、右側の占い師の狡猾な顔、左の若者の詐欺にかかっていることに気づかずむしろ論破してやると言いたげな顔だけならユーモラスな作品ですが、右から2番目の女性の冷たい顔には恐ろしさを感じます。
 
 恥ずかしながら昔スマホがロックされ、解除依頼の電話をかけてしまったことがあります。その時の詐欺グループの執拗で冷たい声色、狡猾さに背筋が凍りました。途中で我に返って電話切って急いで着信拒否したので事なきを得ましたが、だまされているときというのは不思議なものでこの若者のように全然気づきません。だからこの作品は詐欺師の恐ろしさを描いているので皆様にも詐欺に気を付けていただきたく紹介しました。

ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの「 いかさま師 (ダイヤのAを持った)」もどうぞ。
 

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