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建畠覚造の試作品

 建畠覚造は日本の抽象彫刻の第一人者で巣鴨にアトリエを構えていました。
 アトリエは取り壊されてありませんがその跡地に「失敗作」?「試作品」?が置かれたままである話を聞き、見に行きました。なお、今回紹介する作品は住宅街の路地裏に置かれているため、画像は場所特定を避けるため白塗りにしています。

sugamoroji (4)

 豊島区のHPには豊島区ゆかりの芸術家を紹介する動画があり、建畠覚造を紹介する動画もあります。それによるとこの作品は「星の樹」というそうです。なお、建畠覚造がどのような意図があって作品を置き去りにしたかは不明です。

sugamoroji (5)

 なんとなくボヤッキーに見える不思議な彫刻です。
 さて、巣鴨はおばあちゃんの原宿と呼ばれますが。巣鴨駅周辺には女子中学・女子高校が数校あるので朝はまさに「女子高生のみなさ~ん」な状態です。

sugamoroji (3)

 鉢巻をまいた親方にみえる彫刻です。抽象絵画や抽象彫刻は自由に解釈できるのところがいいですね。
 豊島区は全国有数の人口密集地帯で路地裏は迷路のようなので、ダンジョンでレアアイテムを見つけたような気分でした。
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河鍋暁斎 地獄太夫 がいこつの遊戯ヲゆめに見る図

 前回に引き続き、地獄大夫を描いた作品です。
 2015年7月に行った三菱一号館美術館の「画鬼 暁齊 」という河鍋暁斎の展覧会でみた地獄太夫 がいこつの遊戯ヲゆめに見る図」を紹介します。

地獄太夫 がいこつの遊戯ヲゆめに見る図

 この展覧会は多彩な河鍋暁斎の作品を紹介しており、春画を紹介しているコーナーもありました。春画は笑絵ともいいますが、ありえない大きさのアレとこれまたありえない体位は平たく言えばギャグ。そう思うとなかなかおもしろすぎます。

 はしゃぎ遊ぶ髑髏の夢を見る地獄太夫を描いていますが、私には掌のうえで暴れる孫悟空を見るお釈迦様のような崇高さと、悪ふざけしか考えない男の子達を見守る保育士のような慈愛を感じます。
 河鍋暁斎の描く女性は月岡芳年と比べると優しい感じがします。女性特有の優しさの表現では、河鍋暁斎が優っていると思っています。(凛とした感じでは月岡芳年だと思ってます)、またユーモラスでくすりとする作品も多いですね。
  
このブログで紹介している河鍋暁斎による他の地獄太夫を描いた作品もどうぞ。
河鍋暁斎の「地獄太夫図」(こちら

谷中安規 幻想集 旅 月のロケーション

 家にいることが多いので超名作の漫画を楽しみたいと思い、ちくま文庫が販売しているつげ義春全集を買いました。
 幻想的、叙情的、呪術的な物語はいつ読んでも魅了されます。代表作の「ねじ式」は多くの漫画家がパロディーにしているので我々は知らず知らず刷り込まれているのかもしれませんね。
 そこで今回はつげ義春の作品を連想する谷中安規の「幻想集 旅 」と「月のロケーションと」を紹介します。

幻想集 旅

 まずは「幻想集 旅」です。
 裸婦と中央の手が別世界への列車に誘っているように見える幻想的な版画です。つげ義春の作品はここではないどこかへ行きたいという願望と幻想的な作品が多いので紹介しました。また、つげ義春の作品に登場する大人の女性はこの版画の裸婦のように大きなお尻であることも多いので紹介しました。
 この作品は主人公が列車に飛び乗って房総方面に行き、安宿の女将と関係を持つ妄想をする「やなぎや主人」を連想します。

月のロケーション
 
 次に「月のロケーション」です。
 谷中安規は月夜とか夜の風景をモチーフにした作品が多く、この作品はその一つです。タロットカードでは月は「自らが導く、未だ見えざる真実への道程。それを辿ることの困難」を意味するそうです。
 つげ義春の作品は漫画家としての高みを目指して精進し苦悩する姿がよく描かれています。
  「月」が「高み」の象徴だとしたら、版画家として、美術家としての「高み」を目指そうといろいろ精進している様と苦悩するさまを表現してると思われるので、つげ義春の作品世界と合致します。

 次回もつげ義春の作品を連想する絵画を紹介します。

川上澄生 初夏の風

 本来なら爽やかな初夏の風が気持ちいい季節です。そこで今日紹介する作品は川上澄生の「初夏の風」です。

初夏の風

 この作品は川上澄生の展覧会には必ず出展される傑作品でかの棟方志功はこの作品を見て版画家を目指したそうです。同時代の版画家谷中安規とは対照的に、川上澄生の作品のは明るくおしゃれです。

 鮮やかな常盤緑(萌黄?版画は作品の保存状態によっては違った色に見えるので。。。)がさわやかです。 愛しい人への想いを書いた詩が添えられています。ネットでこの詩について調べてみたら、川上澄生が中学生の頃憧れた女性への想いを詠ったものでした。中学生の頃はいけてないグループだったので、うずうずした少年の気持ちがものすごく分かります。
 恋する乙女を描いた作品は数多くありますが、恋する少年を描いた作品は案外少ないのでこの作品は貴重です。

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