トゥヌグダルスの幻視と大食

 7月17日にBunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで」に行きました。
 ベルギーは奇想な絵画が多く、そのルーツともいえるヒエロニムス・ボスの作品から現代作家の作品を展示した摩訶不思議な展覧会でした。
 再会した作品、前から見たかった作品も多かったので私的には大変感動したので、この展覧会のことを3回にわたり紹介します。

2017年07月16日21時42分02秒0003

2017年07月16日21時42分02秒0002

 先ずは、ヒエロニムス・ボスとピーテル・ブリューゲルです。上段はこの展覧会のポスターにも使用されているヒエロニムス・ボス工房の「トゥヌグダルスの幻視」、下段はピーテル・ブリューゲルの「大食」です。

 ヒエロニムス・ボスとピーテル・ブリューゲルは大食、放蕩、怠惰等の悪徳への戒めを描いた作品を多く残しております。
 ベルセルクや進撃の巨人といったハードな描写の漫画や、鬼太郎といった妖怪の漫画に慣れ親しんでいる現在の日本人にとっては、これらの作品はユーモラスです。
 悪徳の戒めがテーマですが、この作品が描かれた時代の人々は、現在の日本人が化け物達と凄惨に戦う漫画に魅かれるようなノリでこの作品を楽しんでいたのかもしれないです。
 
 漫画にせよ絵画にせよ、作品は明るく美しくあること理想ですが、現実はそうではなく、ひたすらダークな作品に魅かれることもあります。また、大食、放蕩、怠惰等は悪いと思っていてもついついやってしまいます。ヒエロニムス・ボスとピーテル・ブリューゲルはそんな人間の側面を表現したかったのかもしれないですね。

※ ブリューゲルの「バベルの塔」についての記事もどうぞ!(こちら
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ギュスターヴ・モロー 聖ゲオルギウスと竜

 最近は このブログで悩める人達と励ましあうことができればよいなと思っております。
 今回紹介する作品は、ギュスターヴ・モローの「聖ゲオルギウスと竜」です。

2012年04月08日16時18分23秒0001
 
 ネガティブなことを思い浮かべ囚われると、結構な確率で嫌なことが起きますね、でも、ネガティブな思いを消そうとすればするほど、ストレスに感じます。そのようなときは神聖なものを思い浮かべることで気をそらして平静を取り戻すことにしてます。
 
 これは、カッパドキア(今のトルコ)で暴れている竜への生贄として同国のお姫様が選ばれてしまったところ、旅の途中の聖ゲオルギウスが竜を退治するとの申し出を行い、今まさに退治している場面を描いたものです。
 聖ゲオルギウスがネガティブなことを退治してくれそうな気分になるので、ネガティブなことに囚われそうになったときは、この作品を思い浮かべるよう努めています。

 なにかを退治している姿を描いている作品は数多くありますが、この作品は耽美的であるのでネガティブな思いを沈め、心も洗われるから思い浮かべるよう努めています。
 思い浮かべるものはポジティブなものなら何でもよくて、私の場合は寺巡りも好きなので仏像とか「南無妙法蓮華経」と心の中で唱えてみたりもします。 
 
 この作品はロンドンのナショナルギャラリーが所蔵しています。イギリスの守護聖人である聖ゲオルギウス。あるべきところに所蔵されているようです。
 このブログで紹介しているギュスターヴ・モローの作品もどうぞ!

「一角獣」(こちら) 
「聖なる象(こちら)」
「岩の上の女神(こちら
「出現」(こちら

ポール・デルヴォ― トンネル

夕暮から夜にかけての万世橋の風景は、ポール・デルヴォ―の作品ようなので、「トンネル」という作品を紹介します。

トンネル

 
 ポール・デルヴォ―の作品といえば鉄道と古い建築物なので、夕暮から夜にかけての万世橋の風景を連想します。

 この作品は2012年に府中市立美術館で開催された「ポール・デルヴォ― 夢をめぐる旅」で見ました。
 エンヤの音楽が流れてきそうな、心の中の永遠を閉じ込めた幻想的な作品です。小学生から大人になるまでに出会った女性達と夢の中で再開したような気分になり、ちょっと懐かしくも切なくなる作品です。

 夢は不思議なもので、風景を変えて同じようなものを繰り返してみることがあります。デルヴォ―の場合は、この作品のような風景な夢をよく見ていたのかもしれないです。
 自分の場合はなぜか大学に入学し直すという夢をよく見ます。(夢の中の自分は会社辞めてくるの忘れたとか、かみさん置いてきちゃったとか、30代だからサークル入ったら浮くな、、、とか妙に現実的なことを考えています)

このブログでは、姫路市立美術館が所蔵している「海は近い」を紹介しています(こちら

ジェームス・アンソール 陰謀

 平穏な日常のすばらしさを感じつつも、「不安」は湧き出るものです。不安から逃げる方法はいろいろありますが、気の持ちようでいくらかは和らぐそうです

そこで今回はジェームス・アンソールの「陰謀」を紹介します。

陰謀

 仮面をつけた人々の姿に不穏な気分になります。
 不穏なタイトルな作品ですが、滑稽に見える作品です。左端は病弱なスネ夫、右端の黄色い帽子をかぶった人物のありえないしゃくれた顔は特に滑稽です。鮮やかな色彩がおしゃれですね。

 また、右端の冷静に滑稽な人々を見つめる人物にも注目です。 頭に浮かぶ「不安」というものは、(ただし経験上、目の前で現実に起きている場合は別ですが)、冷静に見つめると滑稽だったりします。
 「不安」というものを冷静に見つめることで、また、できるだけポジティブに置き換えることで和らげることができるということをこの作品から感じました。

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