月岡芳年 月百姿 その3

 今年の15夜の満月は、時折雲がかかりましたが綺麗でした。太陽の光は活力を与えてくれますが、満月の光は清らかさを与えてくれる気がします。さて、今回紹介する月百姿はコメディーな作品を2つ紹介します。

 まずは「月夜釜 小鮒の源吾 島矢伴蔵」です。

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 二人の盗賊が大釜を盗もうとしたところ、実は釜の中で持ち主が寝ていて、その音にビックリしている場面とのことです。
 やせぎすなところがボヤッキーを連想し、音にビックリしている場面は、ドリフのコントで加藤茶がヘックシュンと大きくくしゃみして一同がびっくりする場面を連想します。
 「月夜に釜を抜かれる」は油断大敵とのことですが、寝てる釜の持ち主も驚きすぎの盗賊も油断しすぎなところが面白いです。

続いて「垣間見の月」です。

2017081121024145.jpg

 顔世御前に横恋慕する高師直に顔世の侍女が風呂上りの顔世の姿を覗き見させるという場面です。
 侍女は風呂上りすっぴんの顔世御前を見れば高師直も興ざめすると思い、このようなことをしたそうですが、逆に美しい裸体を見て別な意味で仰天したようです。なんかコロコロコミックとか少年誌向けのラブコメ・エロコメを見ているような気分です。
 月百姿では数少ない裸婦像です。覗いてる高師直をにらむようにも見えますが、顔世御前の凛々しい表情がいいですね。

 次は神々しい作品を紹介します。
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月岡芳年 月百姿 その2

 月百姿は神、英雄、哀恋、美女等とバラエティに富んでいますが、ユーモラスなものも多いです。
 そこで今回は「金時山の月」です。

月岡

 この作品の月は子供が強くて優しい子に育つ様を見守ってるように思えてなりません。 

 金太郎を描いた浮世絵は多いですが、多くは鉞を担いでいたり、でかい物を持ち上げていたりと勇ましい姿で描かれています。
 この作品の金太郎は猿とウサギの相撲を優しく見守り優しげです。猿とウサギが相撲をとる姿のユーモラスな可愛らしが素晴らしいから、また、最近AUのCMの金太郎はユーモラスです。特に最近の織姫と絡んでいるCMは特にユーモラスなので、この作品を紹介しました。次回はコメディですか?と言いたくなる作品を紹介します。

月岡芳年の師匠、歌川国芳が描いた金太郎「坂田怪童丸」もどうぞ(こちら

月岡芳年 月百姿 その1

 9月24日に太田記念美術館で開催されていた月岡芳年の月百姿の展覧会に行きました。月が綺麗な季節なので、しばらくの間、月百姿の中から私がお勧めしたい作品を紹介していきます。

 まずは「南屏山昇月 曹操」です。

 南屏山昇月 曹操

 三国志の名場面といえば赤壁の戦いです。南屏山は諸葛亮が東南の風が吹くよう祈った場所として知られています。
 詩人でもあった曹操が月明りに照らされた長江を眺めながら吟じている場面と思いたいです。「蒼天航路」という曹操目線で描いた三国志の漫画が大好きなのでこの作品を紹介しました。

 次に「きよみかた空にも関のあるならば月をとゝめて三保の松原」です。

2017021121024145.jpg

 駿河に出陣した武田信玄が三保の松原で富士山と月を臨む場面を描いております。
 史実では、武田信玄は三保の松原に近い久能山に城を築いています。この城は後に久能山東照宮になります。案外この作品は久能山から三保の松原を見下ろしている場面を描いているのかもしれません。
 このブログは寺社巡りもテーマにしており、久能山東照宮は太平洋と富士山の雄大な景色を楽しめる神社(こちら)なので、皆さまにもお勧めしたいのでこの作品を紹介しました。

英一蝶 涅槃図

 8月13日に都立美術館で開催されている「ボストン美術館の至宝展―東西の名品、珠玉のコレクション」に行ったので。3回に渡りこの展覧会について紹介します。まずは英一蝶の「涅槃図」です。

2017年08月13日22時06分05秒0003
 
 この作品のポイントは動物達です。様々な動物達(よく見と虫達も)もお釈迦様の入滅を嘆き悲しんでおります。これは仏の前では皆平等という教えによるものです。涅槃図のテーマに合わないことを承知でこの作品の感想をいうと、動物達のユーモラスな様がよいです。特に 画面右端の悲しみのあまりのけ反る白い象に注目です。
 
 この展覧会はタイトルの通り、西洋美術や東洋美術の逸品を展示しています。
 英一蝶の作品は意外と見る機会が少なく、この作品はボストン美術館に埋もれていて近年修復されたことで話題になっていたので、東洋美術の逸品の中でも特にお勧めしたいです。

 このブログでは英一蝶の代表作「布晒舞図」も紹介しております(こちら)。

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