FC2ブログ

アルベール・アンカー 少女と二匹の猫

 8月31日に国立新美術館で開催された「ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム」に行きました。1989年以降の代用的な作品を通して現在社会やテクノロジーの進化をいろいろ考察できる展覧会でした。甲殻機動隊とAPPLESEEDの原画が見れたのが大きな収穫でした。
 さて、最近のアニメは美少女を描いたものが目立ちますね。そこで今回私が考える美少女を描いた傑作を紹介します。スイスの画家アルベール・アンカーの「少女と二匹の猫」と「髪を編む少女」です。いずれの作品も2007年12月に渋谷Bunkamura ザ・ミュージアムで行われた展覧会(日本初)で見ました。


少女と二匹の猫

 三毛猫は日本では珍しくない猫ですが、欧米では珍しいそうです。ということはこの絵もジャポニズムの影響下にあるということでしょうか?
 猫をかわいがる少女の作品として、以前、月岡芳年の「風俗三十二相うるささう」を紹介しましたが、この女の子はこの子より理知的なようです。真正面を向いている三毛猫が特に可愛い、理屈抜きでなごむ作品です。
 
髪を編む少女

 マザーグースに「男の子は何で出来てるの?カエル カタツムリ 小犬の尻尾 」「女の子は何で出来てるの? 砂糖 スパイス 素敵な何か」という詩がありますが、この作品を見ていると納得します。かわいいを通り越して美しいです。

 アンカーは17世紀のオランダ絵画を想起させる室内情景や子供、農民などの日常風俗で親しまれています。この画家が活躍した19世紀末は印象派や象徴派等、新しい画風・作品世界を作ろうと多くの画家がパリで活躍していました。 この画家も30年パリで暮らしていたそうですが、一貫して古典的な画風を保っていました。
 農民の日常風景を描いた同時代の絵といえばバルビゾン派と言われる画家達が挙げられますが、この画家は晩年に実は参加したかったと語ったそうです。かのゴッホも一目置いたと言われるアルベール・アンカー、展覧会で見る機会が訪れたら是非見るべきです。
スポンサーサイト



パウル・クレー スーパー・チェス

 会社近所の桜並木は紅葉しました。深川の運河に映える紅葉はいつ見ても風情があります。この季節は結構好きです。
 さて、チューリッヒ美術館展で見た作品を先週から紹介していますが、最終回はパウル・クレーの「スーパー・チェス」です。

2014年10月21日22時05分28秒0002

 子供の絵にインスピレーションを得た作風の作品もありますが、パウル・クレーはうねる線で構成された作品ばかりではありません。
 この作品は不思議な造形です。チェスの盤に見えますが、サイコロが並んでるようにも見えます。 また、階段にも見えます。草間彌生の描く永遠に増殖を繰り返す水玉のような立方体はいろいろな解釈を与えてくれます。

 この展覧会では抽象絵画の傑作も数多く出展されていますが、一番惹きつけられたのはこの作品です、理由ははいろいろな解釈を与えてくれて見ていて楽しいからです。皆様はどう解釈しますでしょうか? 
この3連休も残念な天気ですが、、、予報が外れるといいですね!!

 このブログで紹介している他の作品もどうぞ。
蛾の踊り
山への衝動
花ひらく木 花ひらいて 

ホドラー 真実 第2ヴァージョン

 現在、国立西洋美術館ではホドラーの展覧会が開催されていますが、国立新美術館のチューリッヒ美術館展でもこの画家の作品は展示されていました。今回紹介するのは「真実 第2ヴァージョン」です。

2014年10月21日22時05分28秒0001

 会場にある解説によると、男たちは「悪」の象徴だそうです。 男達は悪事を重ねた苦しみからのたうちまわっているようにも見えますが、許しを請う姿にも見えます。中央の女性はその苦しみから解放し悪事を許す超越的な存在である「神」の象徴といえそうです。

 さて、人は誰かに迷惑をかけずに生きることは実際は不可能です。意図するしないにかかわらず迷惑=悪をかけながら生きています。だから他人を許すことも必要です。ホドラーの作品のキーワードは「反復」ですが、人は反復される悪から逃れられないから許すことも必要であると説いてるのかもしれないです。

 ホドラーの名前は知っていましたが作品を見るのは初めてでした。幸い、国立西洋美術館は会社帰りに寄れそうなので近々行きます。ではよい1週間を!!

セガンティー二 虚栄

 19日に国立新美術館のチューリッヒ美術館展に行きました。近代絵画の変遷を知ることができる充実の展覧会でした。
 目玉はモネの「水連の池 夕暮れ」ですが、チューリッヒにある美術館のため、スイスにゆかりのある画家の作品が多く出展されていました。今週と来週はこの展覧会で見たスイスゆかりの作品を紹介します。まず展示室に入ってすぐの場所に展示されているセガンティー二の「虚栄」です。

2014年09月25日21時37分48秒0001

 この作品は3年前にも見たことがあります。
 同じくスイスゆかりのアンカーとは真逆で結構暗いテーマを描くことが多いようです。両親との関係が不幸だったからかもしれないです。
 セガンティーにはイタリア人です。ラテンの人の陽気さの裏には悲哀が隠れているらしいですが、この作品を見て納得しました。
 
 泉に映る乙女の姿を魔物にすることで、人の心の奥にひそむダークサイドな部分を表現した作品です。
 セガンティー二特有の明るい技法とアルプスの風景の眩しさ、乙女の美しさを魔物と対比することで人の心の奥にひそむダークサイドな部分が一層強調されてるみたいです。この作品の隣には「淫蕩な女たちへの懲罰」という後ろから殴られたような衝撃の作品もありました。
 
 セガンティー二は古典派的→印象派的→象徴派的な画風と変遷した行った画家です。次の3作品でそれを知るとができるのでよろしければどうぞ!では良い週末を!!
 
風笛を吹くブリアンツァの男たち
アルプスの真昼
生の天使

 | HOME |  »

プロフィール

だまけん

Author:だまけん
当ブログへようこそ!
当ブログではお勧めのアート、御朱印の情報を発信します。


最新記事


最新コメント


リンク

このブログをリンクに追加する

最新トラックバック


検索フォーム


カテゴリ

未分類 (0)
外国人画家 (217)
アメリカ (16)
イギリス (27)
イタリア (12)
オランダ (28)
オーストリア (7)
スイス (15)
スペイン (4)
ドイツ (8)
東欧 (6)
フランス (52)
ベルギー (27)
北欧 (6)
ロシア (9)
日本人画家 (156)
江戸 (18)
浮世絵 (35)
明治~昭和 (36)
現在美術 (14)
現代美術(洋画) (38)
現在美術(日本画) (15)
寺社巡り (289)
足立 (1)
荒川 (5)
板橋 (4)
江戸川 (1)
大田 (2)
葛飾 (4)
北 (9)
江東 (15)
渋谷 (12)
品川 (3)
新宿 (9)
杉並 (9)
墨田 (5)
世田谷 (8)
台東 (34)
中央 (14)
千代田 (17)
豊島 (20)
中野 (1)
練馬 (9)
文京 (33)
港 (25)
目黒 (3)
東京多摩地域 (11)
神奈川 (10)
千葉 (19)
埼玉 (4)
その他地域 (2)
名所・旧跡 (25)
庭園・公園 (5)
建物 (6)
博物館 (6)
動物園・水族館 (8)