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ヴァロットン—黒と白展②

11月11日に三菱一号館美術館で開催中の「ヴァロットン—黒と白展」に行きました。
前回は撮影可能な作品を紹介しましたが、今回は絵葉書をスキャンしたものを紹介します。

vrtn (1)

 「夜」です。窓が歪んでますが、邸宅からあふれる灯りの揺らぎを表していると思います。舞踏会が行われているのでしょうか?
 この作品の見どころは池に映る邸宅と星の揺らぎです。この揺らぎで夜風や煌々とした灯りを感じることができます。

vrtn (2)

 「怠惰」です。
 猫と裸婦は官能的な組み合わせですね。それは魅かれるものが二つあるからと思います。 白黒なのにクッションやベッドカバーの鮮やかさが伝わる最高傑作です。裸婦のなめらかさには橋口五葉の「浴場の女」と「浴後の女」を初めて見たとき並みに衝撃を受けました。
  
 この展覧会は白黒コーデで行くと100円割引です。ちなみに私はこの日濃いめのチャコールグレーのスーツ、白のワイシャツ、チャコールグレーの無地ネクタイ(ベルト、靴、鞄はもちろん黒)で行きました。1月29日まで開催されているので是非是非お出かけください。
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ヴァロットン—黒と白展①

 11月11日に三菱一号館美術館で開催中の「ヴァロットン—黒と白展」に行きました。
 この展覧会は一部写真撮影が可能です。今回は撮影可能な作品を紹介します。

vmarunouchi (1)

 「公園、夕暮れ」です。
 今回の展覧会では唯一の油絵です。反射して見えずらいですが、おしゃべりをする3組の女性が描かれています。ヴァロットンの作品はなんとなく不穏でぞくぞくする刺激がありますが、この作品は夕暮れ時の仕事が終わりホッとする気分になります。

vmarunouchi (3)

「ル・ボン・マルシェ」です。
 見てのとおりデパートの風景です。写真撮影可能な区画にある作品はパリに生きる人々を描いたものが多く、この作品は特に活気にあふれています。一方で暴動の風景や逮捕される労働者を描いた作品もあります。

vmarunouchi (2)

 「歌う人々(息づくパリⅡ)」です。
 歌詞カードらしいものを持った人々歌っています。これは青空「歌声喫茶」でしょうか?平和な気分になるのでこの展覧会の作品の中で一番気に行った作品です。 
 この展覧会では同時代のロートレックの作品も展示されています。見比べてみるとロートレックはいわば藤子・F・不二雄、ちょっぴりダークでも人間観察が鋭いヴァロットンは藤子・A・不二雄と感じます。次回は撮影不可の紹介します。このブログで紹介している2作品もどうぞ!
 「ボール
 「トルコ風呂

ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展 ①

 10月21日に「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」に行きました。
 この展覧会は展示作品がほぼ撮影可能だったので、撮影した作品を4回に分けて紹介します。
 小学校4年の頃、図工の教科書に載っていたパウルクレーの「船乗りシンドバッド」を見て楽しいと感じ、それ以来ファンです。なので、まずはパウルクレーの作品から紹介します。

ko (9)

 「植物と窓のある静物」です。

ko (11)

 「黄色い家の上に咲く天の花(選ばれた家)」
 パウル・クレーの作品の魅力はいろいろありますが、見ていて無邪気な気持ちになれることです。また、優しい音楽を聴いてるような気分にもなります。
 
ko (13)

 「緑の風景」と「北の地」です。
 無邪気な気持ちにさせておいて、いろいろななぞかけもしてくるところも魅力です。
 以前のパウル・クレーの作品について「世界はいわば線とドットの集合体です。物理学者が数式を駆使してこの世界を成り立ちを解き明かそうとしているのに対し、筆を駆使してこの世界の成り立ちを解き明かすの画家だと思います。この作品はこの世界の成り立ちを私たちに教えているようです。」と書いたことがあります。この2作品はまさにそれと思います。
 
ko (14)

 「モスクの入口」です。
 この作品はいろいろな考えは抜きにして、イスラム建築のだいご味であるモザイクタイルの美しさが魅力的ですね。
 このブログで紹介している他の作品もどうぞ!! 次回はピカソです。

アーティゾン美術館のパウル・クレー作品
スーパー・チェス
蛾の踊り
花ひらく木 花ひらいて
山への衝動

フェルディナント・ホドラー モンタナ湖から眺めたヴァイスホルン

 家族が陽性(私は症状なし)となり8月17日から26日は自宅待機していました。自分も感染か?家族の容体が急激に悪化したらどうしよう?と戦々恐々の日々でした。

 さて、国立西洋美術館で開催中の「リニューアルオープン記念 自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで」に出展されている作品を紹介しておりますが、今回はフェルディナント・ホドラーの「モンタナ湖から眺めたヴァイスホルン」です。

Document_20220731_0004.jpg

 フェルディナント・ホドラーは身内を次々と失ったせいか、作品に「死」のイメージがつきまといますが、この作品は爽やかです。

 20代の夏に箱根駒ヶ岳山頂から見た山々と芦ノ湖、または霧島にある大浪池のお釜を思い出します。
両方とも高原にある湖です。どんなにVRが発達しても大自然が作る風景にはかないません。風、湿度、奥行きは再現できないからでしょう。この展覧会では雄大な自然を描いた作品が多いですが、この作品を選んだ理由は私が今まで見た高原の湖の風景を思い起こすからです。
 この展覧会は9月11日までです。フランス以外の国々の画家達の作品が展示されているところも見どころの一つといえそうです。

 遅ればせながらブログ更新の告知、過去記事の紹介のためtwitter始めました。@5dama2tonもよろしくお願いします。
 このブログで紹介しているホドラーの「真実 第2ヴァージョン」もどうぞ!

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