レンピッカ 「ピンクの服を着たキゼット」と「緑の服の少女」

  
 先日、ジョン・シンガー・サージェントの「 フィスク・ウォレン夫人(グレッチェン・オズグッド)と娘レイチェル」(こちら)を紹介したところ好評でした。
 そこで母と娘がテーマの絵画は他にないかと思い探してみたら、レンピッカとその娘キゼットを思いついたので紹介します。

 ピンクの服を着たキゼット

 「ピンクの服を着たキゼット」です。
 ピンク(といってもかぎりなく白い)の服は少女特有の初々しいエロスを引き立てます。西洋ではくつをぶらぶらさせるしぐさは誘惑を表すそうです。この誘惑はじわじわ魅かれていきます。小悪魔とはこういう子を言うのかもしれないです。

2017092521190755.jpg
 
 「緑の服の少女」です。
 この作品では大人な色気を堂々とした姿で描いています。いずれの作品も少女の肖像画は可憐、清楚という概念をぶち壊して挑発的です。レンピッカはこのような作品を通して、「なんだかんだいっても私の生きざまに魅かれてるのでしょ!」と言い放っているのではないかと思ってます。

 さてはレンピッカはいろいろ多忙で娘のキゼットとも滅多に会わなかったそうですが、この2作品以外にも娘を描いた作品は通あります。一見冷淡な母のようで、凡人には理解しがたいですが、これはこれで愛情の形だったのではないのかなと思います。
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イサーク・レヴィタン 満開の林檎の木

 東北は美しい。 
 学生の頃住んでいた福島市では、桜が散ると桃、リンゴが開花します。福島市は春から初夏にかけて可憐な花々に満ちます。
 この記事を紹介する頃には福島市のリンゴの花は散っているかもしれませんが、今回紹介する作品はロシアの画家イサーク・レヴィタンの「満開の林檎の木」です。

イサーク・レヴィタン 満開の林檎の木

 学生の頃住んでいたアパートの周りは林檎畑だったので、私にとってはリンゴの花は福島の象徴。この絵は大変気に入ってます。 一見桜に見えますが、林檎と桜は同じバラ科の植物です。
  
 さて、イサーク・レヴィタンが活躍した時期のロシアでは「移動派」と呼ばれる官立美術アカデミーの制約に抗議したロシア・リアリズム美術の画家集団が活躍していました。この集団はロシア各地を移動しながら展覧会を行っていたので「移動派」と名乗っていたそうです。
 ちなみに学生時代のサークルは児童文化研究会で夏休みは紙芝居持って福島県内を移動していました。
 
 移動派の画家達の作品はどれも写実的です。ホキ美術館に所蔵されている作品群が好きな方は気にいると思います。このブログでは次の移動派の作品を紹介しています。よろしければ是非!!

イリヤ・レーピン「あぜ道にて―畝を歩くヴェーラ・レーピナと子どもたち
イワン・クラムスコイ「忘れえぬ女
イヴァン・シーシキの「

アルフォンス・ミュシャ スラブ叙事詩

 3月26日に国立新美術館で開催中の「ミュシャ展」と森アーツセンターギャラリーで開催中の「大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち」へ行きました。
 先ずは「ミュシャ展」を紹介します。

2017年03月26日14時11分23秒0002

2017年03月26日14時11分23秒0001

 この展覧会の見どころは「スラブ叙事詩」です。あまりにも巨大な作品なので見上げっぱなしで首が痛くなりました(笑)。
 数ある作品の中で紹介するのは「スラブ民族の賛歌」(上段)と「スラブ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い」です。

 この年度は上司との不仲に悩みましたが、3月中旬に異動となりました。 
 スラブ民族の苦難を描いた「スラブ叙事詩」は、苦難を乗り越えてり直したいと思っている私にとても心にしみました。
 「スラブ民族の賛歌」は抑圧から解放された喜びを、「スラブ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い」は会社員人生のやり直しを心に誓いたい気持ちに合ってるので、数ある作品の中からこの2作品を選びました。

 このブログで紹介している他作品もどうぞ!
 四芸術―音楽
 四芸術-舞踏

カジミール・マレーヴィチ 黒い十字架のあるシュプレマティスムのコンポジション

 前回、ロシア絵画を紹介しましたが、ロシア・アヴァンギャルドを忘れてはいけません。そこで今回紹介する作品は「カジミール・マレーヴィチ」の「黒い十字架のあるシュプレマティスムのコンポジション」です。

黒い十字架のあるスプレマティズムのコンポジション

 カジミール・マレーヴィチは抽象性を徹底した絵画「シュプレマティスム」を提唱し、その作品群は抽象絵画の到達点ともいわれ、のしのロシア・アヴァンギャルドに大きな影響を与えました。この作品は渋谷の文化村の展覧会で見ました。

 科学者が物事と単純化してこの世界の理を追求しますが、画家もしかりで抽象絵画はこの世界の理を単純化して表現していると思います。単純化しているのでいろいろな解釈ができそうです。
 白がパン、赤がワインだとしたら、これは聖書の教えを説いているといえますし、黒は台地、赤は太陽、白は雪ということで、広大なロシアの平原を表しているともいえそうですし、赤軍ということで共産党、黒は労働者、白は白軍ということでブルジョワジーを表して共産党の勝利を表しているともいえるでしょう。
 魅惑的な作品の多いロシア絵画。私は毎年のように作品が来日してくれてもよいと思っています。

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