喜多見須賀神社と知行院
慶元寺をお参りした後、喜多見須賀神社に行きました。
承応年間(1652〜1654)に喜多見氏が館内の庭園に勧請したものです。

庭園はありませんが、神社の脇は公園になっております。浜床が長い独特な意匠です。
小さな神社ですが、湯花神事という大釜を据えて湯を沸かし、笹の葉で湯を周りに振りかける行事で有名です。この湯がかかると、一年間病気をしないといわれております。このような神事は世田谷区では唯一です。

次にお参りした知行院への道中にある竹林です。世田谷区といえば三宿、下北沢、二子玉川といったおしゃれな街や成城といった高級住宅街が多いイメージですが、一方で郊外へ行けば行くほど緑が多い区です。

私の出身高校は世田谷区の外れにあり、裏手は畑で学校の近辺には竹林も結構ありました。だからこの風景は懐かしさと親しみを感じます。竹林に流れる風のさわさわとした音は神秘的で好きです。

知行院も喜多見氏が創建した寺院です。

ややピンボケで恐縮ですが、多摩川を神格化したような龍の彫刻です。

獅子の黒ずんだところがとても渋いです。このお寺は幕府から御朱印を得ていた格式の高いお寺です。

本堂は大正時代のものです。このブログでしょちゅう言ってることですが、戦前からある建物は存在自体が神聖なものです。
世田谷区で生まれ育ちました。実家にいた頃はサイクリングが好きで荒玉水道を下って喜多見に行き、多摩川を下るまたは上るのが定番でした。
15年ぶりに喜多見を訪れました。宅地開発は進んでいますが、路地裏には畑も残り牧歌的な風景はまだ残っていました。
承応年間(1652〜1654)に喜多見氏が館内の庭園に勧請したものです。

庭園はありませんが、神社の脇は公園になっております。浜床が長い独特な意匠です。
小さな神社ですが、湯花神事という大釜を据えて湯を沸かし、笹の葉で湯を周りに振りかける行事で有名です。この湯がかかると、一年間病気をしないといわれております。このような神事は世田谷区では唯一です。

次にお参りした知行院への道中にある竹林です。世田谷区といえば三宿、下北沢、二子玉川といったおしゃれな街や成城といった高級住宅街が多いイメージですが、一方で郊外へ行けば行くほど緑が多い区です。

私の出身高校は世田谷区の外れにあり、裏手は畑で学校の近辺には竹林も結構ありました。だからこの風景は懐かしさと親しみを感じます。竹林に流れる風のさわさわとした音は神秘的で好きです。

知行院も喜多見氏が創建した寺院です。

ややピンボケで恐縮ですが、多摩川を神格化したような龍の彫刻です。

獅子の黒ずんだところがとても渋いです。このお寺は幕府から御朱印を得ていた格式の高いお寺です。

本堂は大正時代のものです。このブログでしょちゅう言ってることですが、戦前からある建物は存在自体が神聖なものです。
世田谷区で生まれ育ちました。実家にいた頃はサイクリングが好きで荒玉水道を下って喜多見に行き、多摩川を下るまたは上るのが定番でした。
15年ぶりに喜多見を訪れました。宅地開発は進んでいますが、路地裏には畑も残り牧歌的な風景はまだ残っていました。
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慶元寺 世田谷区喜多見
喜多見氷川神社の次に慶元寺をお参りしました。

厳かで美しい杉並木の参道です。この風景だけでも来たかいがありました。

1755年に建てられた山門です。
このお寺は1186年に江戸太郎重長により江戸城付近にて創建されましたが、江戸氏が太田道灌に江戸城を明け渡したことに伴い、この地に移転しました。

江戸氏は江戸時代に喜多見氏と改称しました。この本堂は1716年に建てられた世田谷区最古の寺院建築物です。

境内の庭園です。このお寺は徳川家光より寺領10石の朱印状を受け格式ある寺院です。


平成5年に建てられた三重の塔です。私は郷土史が好きです。だから郷土の歴史を記録である寺社が好きです。
中世の頃、世田谷区全域は「吉良氏」(吉良上野介とは別の系統)が治めていたと思っていましたが、恥ずかしながら実は世田谷区は東京の街を最初に造った「江戸氏」ゆかりの地であることを初めて知りました。美しい参道も収穫でしたが、お寺の歴史を知ったことも収穫でした。
※ 世田谷区最古の神社建築は勝利八幡神社の旧社殿です。(こちら)

厳かで美しい杉並木の参道です。この風景だけでも来たかいがありました。

1755年に建てられた山門です。
このお寺は1186年に江戸太郎重長により江戸城付近にて創建されましたが、江戸氏が太田道灌に江戸城を明け渡したことに伴い、この地に移転しました。

江戸氏は江戸時代に喜多見氏と改称しました。この本堂は1716年に建てられた世田谷区最古の寺院建築物です。

境内の庭園です。このお寺は徳川家光より寺領10石の朱印状を受け格式ある寺院です。


平成5年に建てられた三重の塔です。私は郷土史が好きです。だから郷土の歴史を記録である寺社が好きです。
中世の頃、世田谷区全域は「吉良氏」(吉良上野介とは別の系統)が治めていたと思っていましたが、恥ずかしながら実は世田谷区は東京の街を最初に造った「江戸氏」ゆかりの地であることを初めて知りました。美しい参道も収穫でしたが、お寺の歴史を知ったことも収穫でした。
※ 世田谷区最古の神社建築は勝利八幡神社の旧社殿です。(こちら)
喜多見氷川神社 世田谷区喜多見
10月9日に五島美術館に行った後、世田谷区の喜多見界隈の寺社をお参りしました。3回に分けて紹介します。
まずは喜多見氷川神社です。

1356〜1360年頃の水害による社殿の大破、多摩川の水害により資料が失われておりますが、740年(聖武天皇の時代)に創建されたといわれている古社で世田谷区最古の神社です。喜多見は古墳の多い地域なので古代から聖地だったようです。

1654年にこの地を治めていた喜多見氏が寄進した鳥居です。
喜多見氏は元々「江戸氏」でした。江戸城を建てたのは太田道灌ですが、実際は太田道灌が江戸氏から奪ったものです。

世田谷区といえばおしゃれな三宿、下北沢、二子玉川といった街がありますが、喜多見地区は緑豊かな住宅地です。

付近より出土した石棒を立石大神として祀っています。このような祠はおそらく世田谷区では唯一と思われます。

境内社です。稲荷神社・天神社・大山祇神社・月讀神社・出雲神社・大鳥神社・祖霊社の順に並んでいます。

平成2年に建てられた社殿です。重厚でかっこいい!一目で惹かれました。


向拝・拝殿の蟇股の彫刻です。中国の故事等にちなんだ精緻な宮彫りはありませんが、向拝正面右より榊・桧・樟(くす)・杉、向拝中右より松・竹・梅・桃、拝殿正面右より本正真・先清浄・宗信心・体神徳、拝殿四隅には青竜・白虎・朱雀・玄武の彫刻があります。

神社全体が庭園のような美しさでした。次回は喜多見氏(江戸氏)ゆかりのお寺を紹介します。
まずは喜多見氷川神社です。

1356〜1360年頃の水害による社殿の大破、多摩川の水害により資料が失われておりますが、740年(聖武天皇の時代)に創建されたといわれている古社で世田谷区最古の神社です。喜多見は古墳の多い地域なので古代から聖地だったようです。

1654年にこの地を治めていた喜多見氏が寄進した鳥居です。
喜多見氏は元々「江戸氏」でした。江戸城を建てたのは太田道灌ですが、実際は太田道灌が江戸氏から奪ったものです。

世田谷区といえばおしゃれな三宿、下北沢、二子玉川といった街がありますが、喜多見地区は緑豊かな住宅地です。

付近より出土した石棒を立石大神として祀っています。このような祠はおそらく世田谷区では唯一と思われます。

境内社です。稲荷神社・天神社・大山祇神社・月讀神社・出雲神社・大鳥神社・祖霊社の順に並んでいます。

平成2年に建てられた社殿です。重厚でかっこいい!一目で惹かれました。


向拝・拝殿の蟇股の彫刻です。中国の故事等にちなんだ精緻な宮彫りはありませんが、向拝正面右より榊・桧・樟(くす)・杉、向拝中右より松・竹・梅・桃、拝殿正面右より本正真・先清浄・宗信心・体神徳、拝殿四隅には青竜・白虎・朱雀・玄武の彫刻があります。

神社全体が庭園のような美しさでした。次回は喜多見氏(江戸氏)ゆかりのお寺を紹介します。
上野毛稲荷神社と五島美術館の庭園
GWの世田谷区の寺社巡りの最終回は上野毛稲荷神社です。

お稲荷様ですが、赤ではなく緑の屋根が特徴的な神明造の社殿です。境内は簡素ですが広々とした気持ちいいです。
この地域の名主であった田中家の邸宅にあったものと伝えられおります。

この神社の正面は急な坂道です。世田谷区の多摩川沿いは急な坂が多いです。文京区や港区界隈の坂道は急峻でも元々人口が多いせいか、なだらかな印象ですが世田谷区の坂道はジェットコースターのようです。

この神社の裏手が五島美術館です。五島美術館は庭園も見事です。国分寺断崖線の傾斜を生かした山の中にいるかのような庭園です。

石仏達も新緑を楽しんでいるかのようです。都内にはこの庭園以外にも滄浪泉園、殿ヶ谷戸庭園 という崖を生かした庭園もあります。

私がすごくいいと感じたのはこの門周辺です。この場所は新緑の心地よい気があふれていたからです。庭園のある美術館は数多いですが、私は故郷の世田谷区にある五島美術館の庭園を推します。
以上、3回に渡り世田谷区の寺社巡りを紹介しました。このコースは渓谷あり庭園ありのお勧めの寺社巡りです。

お稲荷様ですが、赤ではなく緑の屋根が特徴的な神明造の社殿です。境内は簡素ですが広々とした気持ちいいです。
この地域の名主であった田中家の邸宅にあったものと伝えられおります。

この神社の正面は急な坂道です。世田谷区の多摩川沿いは急な坂が多いです。文京区や港区界隈の坂道は急峻でも元々人口が多いせいか、なだらかな印象ですが世田谷区の坂道はジェットコースターのようです。

この神社の裏手が五島美術館です。五島美術館は庭園も見事です。国分寺断崖線の傾斜を生かした山の中にいるかのような庭園です。

石仏達も新緑を楽しんでいるかのようです。都内にはこの庭園以外にも滄浪泉園、殿ヶ谷戸庭園 という崖を生かした庭園もあります。

私がすごくいいと感じたのはこの門周辺です。この場所は新緑の心地よい気があふれていたからです。庭園のある美術館は数多いですが、私は故郷の世田谷区にある五島美術館の庭園を推します。
以上、3回に渡り世田谷区の寺社巡りを紹介しました。このコースは渓谷あり庭園ありのお勧めの寺社巡りです。