谷保天満宮 国立市
今日は府中市立美術館で開催中の「三都画家くらべ京、大坂をみて江戸を知る」という展覧会へ行きました。
伊藤若冲の「垣豆群虫図」が話題になっていますが、美術館が所蔵する木版画を展示した常設展も見逃せません。私が勧める版画家、谷中安規の作品が6点展示されていました。(この版画家の過去記事はこちら)
そのあと、府中市の隣、国立市にある谷保天満宮へ行きました。谷保天満宮は菅原道真公の3男が菅原道真公が建立した神社で、東日本では一番古い天神様です。(小さい画像はクリックすると拡大します。)
さらにいうと、明治時代、有栖川宮威仁親王殿下による日本初のドライブツアーのさい、この神社の梅林に立ち寄られたことにちなみ、交通安全祈願の発祥の地でもあります。

有栖川宮威仁親王殿下が立ち寄った梅林です。
時折小雨がぱらつく天気でしたが、こういう日のほうが梅の馥郁な香りに深みがでる気がします。


この神社の拝殿の位置はユニークです。一の鳥居から下った場所にあります。境内は豊かな緑に覆われており、多摩丘陵の自然がそのまま残されているようです。多摩地区の神社の良いところは江戸時代以前の東京の風景を思い浮かぶことができることです。

東日本最古の天神様、交通安全祈願の発祥と特徴が多い神社ですが、もっともユニークなことは鶏が放し飼いされていることです。
この神社に来た理由の一つは、鶏を好んで描いた伊藤若冲の気分に浸ってみるのも一興と思ったからです。
相手は鶏、なかなかこちらの思うような写真は撮らせてくれませんした。。。。伊藤若冲の観察力・根気畏るべしです。

御朱印です。「東日本最古の天神様」という内容の語句が誇らしげです。
なお、この神社は湯島天神、亀戸天神とならび関東三天神と称されています。
(湯島天神の御朱印はこちら、亀戸天神の御朱印はこちらです)
御朱印を頂いた後、雨が止み晴れました。到着時間があと1時間遅ければと思いましたが。そんな気分を補ってあまりある魅力に富んだ神社でした。
伊藤若冲の「垣豆群虫図」が話題になっていますが、美術館が所蔵する木版画を展示した常設展も見逃せません。私が勧める版画家、谷中安規の作品が6点展示されていました。(この版画家の過去記事はこちら)
そのあと、府中市の隣、国立市にある谷保天満宮へ行きました。谷保天満宮は菅原道真公の3男が菅原道真公が建立した神社で、東日本では一番古い天神様です。(小さい画像はクリックすると拡大します。)
さらにいうと、明治時代、有栖川宮威仁親王殿下による日本初のドライブツアーのさい、この神社の梅林に立ち寄られたことにちなみ、交通安全祈願の発祥の地でもあります。


有栖川宮威仁親王殿下が立ち寄った梅林です。
時折小雨がぱらつく天気でしたが、こういう日のほうが梅の馥郁な香りに深みがでる気がします。


この神社の拝殿の位置はユニークです。一の鳥居から下った場所にあります。境内は豊かな緑に覆われており、多摩丘陵の自然がそのまま残されているようです。多摩地区の神社の良いところは江戸時代以前の東京の風景を思い浮かぶことができることです。


東日本最古の天神様、交通安全祈願の発祥と特徴が多い神社ですが、もっともユニークなことは鶏が放し飼いされていることです。
この神社に来た理由の一つは、鶏を好んで描いた伊藤若冲の気分に浸ってみるのも一興と思ったからです。
相手は鶏、なかなかこちらの思うような写真は撮らせてくれませんした。。。。伊藤若冲の観察力・根気畏るべしです。

御朱印です。「東日本最古の天神様」という内容の語句が誇らしげです。
なお、この神社は湯島天神、亀戸天神とならび関東三天神と称されています。
(湯島天神の御朱印はこちら、亀戸天神の御朱印はこちらです)
御朱印を頂いた後、雨が止み晴れました。到着時間があと1時間遅ければと思いましたが。そんな気分を補ってあまりある魅力に富んだ神社でした。
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山本大貴 Waiting
今日は、前々から行こうと思っていたホキ美術館の展覧会「存在の美‐まなざし・微笑み・憂い」に行って来ました。
今週と来週は今回の展覧会で良かった作品を紹介していきます。第一弾は山本大貴氏の「Waiting」です。

今回はこの作品と再会しに行ったといってもよいでしょう。
この作品は日本橋の高島屋の脇にあるギャラリー春風洞画廊で今開催された、「第5回 アヴニール展(洋画グループ展)」という展覧会で見たことがあります。
作品タイトルの「Waiting」は「待っている」の他、「仕えている」という意味があります。蝋燭は静謐感と生命感の象徴ですが、東海製蝋という蝋燭メーカーのHPによると、「自らを燃やしながら周りを浄化し、辺りに光を送り続けることから「超我の奉仕」を象徴する」そうです。このことから、絵の女性はウェイトレスやメイドといった「仕える」仕事している人に見えます。
この絵の特徴は蝋燭の灯りです。山本大貴氏の作品にやや冷たい印象をもつ方もいらっしゃると思いますが、蝋燭の灯りの明るさ、暖かさにそういった印象が吹き飛ぶます。
蝋燭を配置した作品は他にも「明日への扉」と「In her eyes」があります。三作品とも蝋燭が画面に静謐感と生命感を与えており、これらは連作だと思われます。
次回は石黒賢一朗氏の作品を紹介します。
このブログで紹介している山本大貴の作品は次の通りです。合わせてご覧ください
Composition-50(こちら)
Light Music!(こちら)
Ray at 2:00pm(こちら)
「静寂の声 still voice」(こちら)
今週と来週は今回の展覧会で良かった作品を紹介していきます。第一弾は山本大貴氏の「Waiting」です。

今回はこの作品と再会しに行ったといってもよいでしょう。
この作品は日本橋の高島屋の脇にあるギャラリー春風洞画廊で今開催された、「第5回 アヴニール展(洋画グループ展)」という展覧会で見たことがあります。
作品タイトルの「Waiting」は「待っている」の他、「仕えている」という意味があります。蝋燭は静謐感と生命感の象徴ですが、東海製蝋という蝋燭メーカーのHPによると、「自らを燃やしながら周りを浄化し、辺りに光を送り続けることから「超我の奉仕」を象徴する」そうです。このことから、絵の女性はウェイトレスやメイドといった「仕える」仕事している人に見えます。
この絵の特徴は蝋燭の灯りです。山本大貴氏の作品にやや冷たい印象をもつ方もいらっしゃると思いますが、蝋燭の灯りの明るさ、暖かさにそういった印象が吹き飛ぶます。
蝋燭を配置した作品は他にも「明日への扉」と「In her eyes」があります。三作品とも蝋燭が画面に静謐感と生命感を与えており、これらは連作だと思われます。
次回は石黒賢一朗氏の作品を紹介します。
このブログで紹介している山本大貴の作品は次の通りです。合わせてご覧ください
Composition-50(こちら)
Light Music!(こちら)
Ray at 2:00pm(こちら)
「静寂の声 still voice」(こちら)
極楽井 小林古経
この時期は異動で悲喜こもごも、年度末でじたばたと疲れ気味ですよね。そこで今回は疲れた心を清らかにするような小林古経の「極楽井」を紹介します。

古来より、童女は清らかさの象徴です。 また、ヒーリング系の音楽はせせらぎの音を使うように、わき出る清水も清らかな気分になります。
童女達がわき出る霊泉を汲む姿を描いたこの作品は、神聖な雰囲気が漂い見る者を清々しい気持ちにさせ、咲き誇るモクレンの甘い香りに心が癒されます。
この極楽井は文京区にある史跡です。『江戸名所記』によると「小石川吉水の極楽の井は、そのかみ 伝通院の開山了誉上人よし水の寺に おわせし時に、竜女形をあらわして上人にまみえ奉り、仏法の深き旨を求めしかば、上人はすなわち 弥陀の本願、他力の実義を ねんごろにしめし賜うに その報恩としてこの名水を出して奉りけり」とあります。この作品の童女達は竜王の化身といえそうです。

古来より、童女は清らかさの象徴です。 また、ヒーリング系の音楽はせせらぎの音を使うように、わき出る清水も清らかな気分になります。
童女達がわき出る霊泉を汲む姿を描いたこの作品は、神聖な雰囲気が漂い見る者を清々しい気持ちにさせ、咲き誇るモクレンの甘い香りに心が癒されます。
この極楽井は文京区にある史跡です。『江戸名所記』によると「小石川吉水の極楽の井は、そのかみ 伝通院の開山了誉上人よし水の寺に おわせし時に、竜女形をあらわして上人にまみえ奉り、仏法の深き旨を求めしかば、上人はすなわち 弥陀の本願、他力の実義を ねんごろにしめし賜うに その報恩としてこの名水を出して奉りけり」とあります。この作品の童女達は竜王の化身といえそうです。
京王百草園 東京都日野市
東京都日野市にある京王百草園に行きました。
京王百草園は小高い丘の上にあるのでとてもきつい坂道を登っていきます。

蝋梅です。多摩丘陵を見渡し遠くは筑波山を臨む庭園です。撮影した日は曇りで残念ながら見えませんでした。

日本家屋と蝋梅です。日野市といえば新選組ゆかりの地。筑波山・富士山を臨むことができる勇壮な立地だからこそ、かの英雄達が生まれたのかもしれません。


東京といえば高層ビルが立ち並ぶ場所を連想される方も多いと思いますが、いい感じに鄙びた場所もあります。

この画像は冬に咲くアヤメです。都内に梅の名所は数多くありますが、京王百草園を勧める理由はこの珍しい花を見ることができるからです。

百草八幡宮は百草園の隣に鎮座する神社で、前9年の役の頃(1050~60)にはすでに鎮座していそうですが、実はそれよりも古いそうです。この神社の珍しいところは「銅造阿弥陀如来座像」(国指定重要文化財)を祀っていることです。廃仏毀釈運動を乗り越えたということは大事されてきた証です。
調べてみた分かったのですが、この神社は多摩市の小野神社の兼務社で、神職常駐ではないので小野神社で御朱印を頂くことができるそうです。
京王百草園は小高い丘の上にあるのでとてもきつい坂道を登っていきます。

蝋梅です。多摩丘陵を見渡し遠くは筑波山を臨む庭園です。撮影した日は曇りで残念ながら見えませんでした。

日本家屋と蝋梅です。日野市といえば新選組ゆかりの地。筑波山・富士山を臨むことができる勇壮な立地だからこそ、かの英雄達が生まれたのかもしれません。


東京といえば高層ビルが立ち並ぶ場所を連想される方も多いと思いますが、いい感じに鄙びた場所もあります。

この画像は冬に咲くアヤメです。都内に梅の名所は数多くありますが、京王百草園を勧める理由はこの珍しい花を見ることができるからです。

百草八幡宮は百草園の隣に鎮座する神社で、前9年の役の頃(1050~60)にはすでに鎮座していそうですが、実はそれよりも古いそうです。この神社の珍しいところは「銅造阿弥陀如来座像」(国指定重要文化財)を祀っていることです。廃仏毀釈運動を乗り越えたということは大事されてきた証です。
調べてみた分かったのですが、この神社は多摩市の小野神社の兼務社で、神職常駐ではないので小野神社で御朱印を頂くことができるそうです。