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ルノワール プージヴァルのダンス

 来週はGWです。毎年奈良・京都に出かけてますが、今年は展覧会と都内と近隣の県の寺社めぐりを楽しむことにしました。「行楽」をテーマにしたシリーズの第3弾はルノワールの「プージヴァルのダンス」です。

プージヴァルのダンス

 印象派の絵画は行楽を描いた作品が多いです。プージヴァルは19世紀のパリのブルジョアジーが余暇を楽しんだ行楽地だったそうです。
 
 行楽とは温泉につかる、名所旧跡を回るといろいろな楽しみ方がありますが、親しい者同士楽しく過ごすのもよいです。この作品はそんな雰囲気が伝わってきて、ルノワールの作品の中では結構好きです。

 さて、りんごが赤いと認識するのは赤という色の知識とりんごは赤いという常識が判断するのではなく、りんごとよばれる物体が赤い光を放つからだそうです。つまり物体が放ついろいろな光を見て、赤とか黄色とかの色を感じるらしいです。そして光は粒子であり、波でもあるそうです。

 この作品の凄いところはスカートの揺れが光の軌跡のように見えるところです。そして光の粒子が寄り集まったのような輝きも素晴らしいです。アインシュタインが光は粒子であり波でもあることを発見したそうですが、ルノアールら印象派の画家達はそれより先に発見していたのかもしれないです。
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葛飾北斎 絹本著色潮干狩図

 14日に東京駅に「東京おかしランド」がオープンしました。会社帰りのここを通るのですがオープンしたてということもあって大盛況です。特に名物の揚げたてのポテトチップは30分以上並んでます。

 さて、この季節の行楽といえば潮干狩りです。そこで第二弾は葛飾北斎の「絹本著色潮干狩図」です。

潮干狩図

 葛飾北斎の作品で重油文化財に指定されているのは4点の肉筆画です。多くの作品を残した割には意外です。これはそのうちの一つです。

 遠くにそびえる富士山が富嶽百景を描いた葛飾北斎らしいです。
 多くの解説では、眉をそり落とした年輩の女、桜の模様の小袖を着た年長の娘、黒地の振り袖を着た若い娘というふうに女性の衣装風俗と年齢差を描き表しているところが素晴らしいとしています。

 浮世絵の素晴らしさは生き生きとした人物描写にあります。私は画面左の男の子3人組の無邪気な様とそれを見つめる富士山の対比が良いところと思ってます。

 中学一年の遠足は潮干狩りでした。場所は千葉のどこかは忘れました。バスの中では「小学生のがきじゃね~」といきがっていた(といっても数日前までは小学生)不良グループが、この絵の男の子達のようにアサリをとってました。男というのは土をほじるとテンションが上がる性なのかもしれないです。

 このブログで紹介した葛飾北斎の作品は「隅田川関屋の里」疾走する馬の描写の注目です(こちら)、「富士超龍」晩年の傑作です(こちら
言わずと知れた傑作「神奈川沖浪裏」もどうぞ!!

ではよい週末を!!

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黒田清輝 湖畔

 もうすぐGWです。GWと言えば行楽なので、今週と来週のテーマは「行楽」です。
 行楽といえば温泉。第一弾は黒田清輝の「湖畔」です。

湖畔

 この絵は箱根の芦ノ湖湖畔で描いた絵です。
 美人画といえば何か?というアンケートを取ると上位にランキングされることが多い名画で、毎週水曜日と土曜日に上野の黒田記念館 で無料で見れます。

 同時代の印象派絵画はヨーロッパの乾燥した風土のせいか、風景が反射してきらきらして見えますが、こちらは湿潤な日本の風土を生かしたしっとりとした感じです。
 温泉につかった後涼んでいると思われる様子はほんのり色っぽいです。湯上りの美人といえば、以前紹介した橋口五葉の「浴後の女」も良いですが、こちらの方がより健康的で好きです。

 この絵のモデルは後に黒田清輝の奥さんになったそうです。明治から大正の美人画を見ていると、日本人の考える美人像はあまり変わらないなと思えてきます。
 この絵は無料で見れるいわばパブリックアート。chim↑pomに使徒の落書きをされないことを祈ってます。

このブログでは「智・感・情」も紹介しています(こちら

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傳通院  文京区小石川

 人それぞれ、毎年桜を愛でる場所はあると思いますが、私の場合は文京区の小石川植物園と播磨坂、そして傳通院です。今日はその一つ傳通院をお参りしました。
 
伝通院1
 
 この山門は法然上人800年大遠忌と傳通院開創600年を記念して去年落成しました。普段京都や鎌倉のお寺でみる山門も落成時はこのような姿だったに違いないです。

伝通院2

 これはFACEBOOKの「いいね」ボタンの像で、このお寺をお参りするとFACEBOOKの「いいね」が増えます。※

伝通院3
 境内の染井吉野は散ってましたが、境内と墓地に咲くしだれ桜は今が見ごろでした。
 このお寺は徳川家ゆかりの女性の墓が多くあり、特に有名なのが徳川家康の母於大です。

御朱印1  御朱印2

 左は江戸33観音の御朱印です。このお寺の観音様は非常にスレンダーで、モディリアーニがデザインしたみたいです。右はご本尊様の御朱印です。
 
 このお寺は東京湾に向かって手のように横たわる台地(小石川台地)の爪先のような場所にあり、江戸時代は現在の小石川後楽園と江戸城を見渡せたと思われます。都内のお寺巡りは地形を踏まえたうえで江戸時代に想いをはせることが重要なポイントです。

近所にある牛天神の記事もどうぞ!

※ 上から2段目の画像の件は冗談で、「指圧の心は母心、押せば命の泉湧く」の決め台詞で有名な浪越徳治郎 氏が寄贈した像です。

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