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曽我蕭白 獅子虎図屏風

 「蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち」に出展されている作品をもう一度紹介します。それは曽我蕭白の「獅子虎図屏風」です。

 獅子虎図屏風

 この展覧会では 「可愛くもなければめでたくもない」と解説されている作品もある中で、この作品はユーモラスでした。勇ましいはずの虎はいじけてますし、獅子は蝶を見てビビって吠えまくってます。

 曽我蕭白の作品は全体的に言えるのは「濃すぎる!!」ということです。
 ジョジョの奇妙な冒険を読んでるような、どおくまんの漫画を読んでいるような、絵から独特な擬音が聞こえてきそうですが、この作品は映画シュレックみたいにイメージを崩しているところが笑いを誘います。 

このブログでは次の作品も紹介しています。合わせてご覧ください
キャラが濃すぎる「群仙図屏風」(こちら
狂おしく美しい「美人図」(こちら
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川崎大師平間寺と瀋秀園 神奈川県川崎市

 川崎大師と川崎大師から歩いて5分の場所にある瀋秀園を紹介します。

山門
 
 たん切りあめを切る軽快な音が魅力の参道を抜けると大きな山門がそびえます。

境内1

 昭和59年に落慶された八角五重塔。五重塔は四角形が多いですが、こちらは中国風の八角形です。丸みを帯び女性的で重厚な造りは「女王」という感じす。
 
境内2

 山門と大本堂の中間地点にある経蔵の天井絵です。奈良・京都にある古刹の天井絵も奈良・平安時代の頃はこのように鮮やかでまさに浄土だったに違いないです。
 
遍照殿

 大本堂の遍照殿です。堂内には御本尊厄除弘法大師を中心に、不動明王・愛染明王がいらっしゃります。お堂の中に立ち入ることもできます。

境内3

 平成20年に完成した薬師殿です。こちらはインド風です。古刹ながら真新しい建造物が並ぶ様、どことなく異国情緒がある様は奈良の薬師寺に近いものを感じます。なお、このお寺は御朱印を4種類頂くことができます。
 
P1000209.jpg P1000673.jpg

 異国情緒はこれだけではないです。瀋秀園は川崎大師のすぐ近くにある大師公園の端にある国内では最大規模の中国式自然山水庭園です。

中国式庭園1 中国庭園2
中国庭園3

 左上は庭園の入り口ある奇岩、右側は園内にある石滝です。園内は橋と園路により庭園内を回遊できるようになっています。中国風というと過剰なまでの装飾・ドラ・爆竹と騒々しいイメージですが、園内は水墨画のような落ち着いた雰囲気です。
  
 三国の雰囲気を味わうことができる摩訶不思議な川崎大師。近くにある若宮八幡宮・金山神社をお参りするとさらに摩訶不思議な気分になること受けあいです。(こちら

伊藤若冲 石峰寺図

 スカイツリーが昨日開業しました。我が家のベランダからもくるくる回るイルミネーションが見えます。
 今回紹介する作品は伊藤若冲の「石峰寺図」です。

2012年05月23日20時43分35秒0001

 この作品は2009年に府中市立美術館が開催した「山水に遊ぶ-江戸絵画の風景250年」と2010年に千葉市立美術館が開催した「伊藤若冲 アナザーワールド」で見ました。(作品は京都国立博物館が所蔵)

 石峰寺は伊藤若冲が草庵を結んだお寺で、伏見稲荷から宇治の方に歩いて確か10分の場所にあるお寺で、伊藤若冲がデザインした五百羅漢で有名です。おととしのGWに行きましたが、ひっそりとした隠れ家のようなお寺でした。(この記事はこちら

 不思議な絵です。この絵に描かれている羅漢はふわふわしています。ルソーやシャガールのような浮遊感です。 右側に象と獅子に乗った羅漢の横に船に乗った羅漢がいますが、陸なのか池なのか分かりません。全てがひらっぺい空間に、あの超現実的な鶏を描く画家の作品かどうか困惑します。
 
 若冲にとって絵を描くことは仏に近づく修行だったと思われますが、この作品は悟りの境地に近づいた心境を描いたのかもしれません。
 ボストン美術館展に展示されている曾我蕭白の「雲竜図」はキュビズムの先駆けであるという評論がありましたが、この作品は象徴派またはシュールリアリズムの先駆けと言えます。

 さて、今週末は府中市立美術館の「イメージの叫び:パワー・オブ・創作木版画 」に行く予定です。ではまた!

東郷青児 日蝕

 本日は日蝕が見れたので、東郷青児の「日蝕」を紹介します。

日蝕

 この作品は新宿にある損保ジャパン東郷青児美術館が所蔵しています。
 金環日蝕の朝は明けているのか暮れているのかわからない空の色で今は何時なのか?という感覚になりました。この作品も同様、闇と光が交差して摩訶不思議です東郷青児の作品は抒情的な作品が多いですが、私はそこはかとないエロスが漂う作品が多い画家と思ってます。

 さて、東郷青児は包装紙などの広告デザインも多く手掛けていたので、親しみがある画家でもあります。
 東郷青児がデザインした包装紙をいまでも使用している洋菓子店は何店かありますが、私がよく行くお店は駒込にあるアルプス洋菓子店です。シンプルで昔ながらの味が魅力的です。六義園とか古河庭園の帰りに立ち寄ると良いです。

このブログでは「笛」という作品も紹介しています。(こちら

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