山下清 ぼけ
まもなく新年度ですね。3月はなんとなく気が重いですが、不思議なもので桜が咲く4月はそれが嘘のような気分になります。
ところで、春を告げる花は桜以外にもあるので、今回紹介するのは山下清の「ぼけ」です。

ボケの花は赤いものが多いですが、春の新鮮な気分を味わうとしたら、むしろ無垢な白の花のほうがふさわしく思います。山下清といえば貼り絵ですが、この作品は油彩で、「日本のゴッホ」と呼ばれる理由が納得いく作品です。
山下清の作品はどれも和みます。戦中・戦後の混乱期に日本中を放浪できたのは人々の善意があったからと思われますが、善意を受けるに足る人格があったからでしょう。それではよい今年度を!!
ところで、春を告げる花は桜以外にもあるので、今回紹介するのは山下清の「ぼけ」です。

ボケの花は赤いものが多いですが、春の新鮮な気分を味わうとしたら、むしろ無垢な白の花のほうがふさわしく思います。山下清といえば貼り絵ですが、この作品は油彩で、「日本のゴッホ」と呼ばれる理由が納得いく作品です。
山下清の作品はどれも和みます。戦中・戦後の混乱期に日本中を放浪できたのは人々の善意があったからと思われますが、善意を受けるに足る人格があったからでしょう。それではよい今年度を!!
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向井潤吉 遅れる春の丘より
杉花粉はまだ猛威をふるってますが、私の場合というと、桜が咲くとなぜか治まります。今年は開花が早かったせいか治まりも早くてラッキーでした。
さて春をテーマにした絵の第二弾は、向井潤吉の「遅れる春の丘より」です。向井潤吉は失われていく日本の古民家をテーマにした絵を描いていました。

私が学生時代すごした福島では、山の残雪の形をウサギに見立てます。「吾妻の雪うさぎ」いいます。
春休みに東京から福島に帰る道中の車窓からみえる那須連山の残雪よりも吾妻の残雪に美しさを感じました。単なる郷土愛ですが、、、、
この絵は長野県の白馬付近の民家だそうです。山並は北アルプスでしょう。雪国では雪が溶け地面が見え始めたら春なのです。絵の中央にある赤い洗濯物が萌えいづる、草木の芽吹く、生命感に満ちた季節の到来を暗示しているようです。。
この絵は世田谷美術館分館向井潤吉アトリエ館にあります。
アトリエ館は田園都市線沿いにあるので、次のモデルコースがお勧めです。春のお出かけに是非!
1.アトリエ館→岡本民家園(岡本民家園の近くに静嘉堂文庫美術館があります)
2.アトリエ館→長谷川町子美術館(サザエさんの作者が作った陶芸品は必見)
さて春をテーマにした絵の第二弾は、向井潤吉の「遅れる春の丘より」です。向井潤吉は失われていく日本の古民家をテーマにした絵を描いていました。

私が学生時代すごした福島では、山の残雪の形をウサギに見立てます。「吾妻の雪うさぎ」いいます。
春休みに東京から福島に帰る道中の車窓からみえる那須連山の残雪よりも吾妻の残雪に美しさを感じました。単なる郷土愛ですが、、、、
この絵は長野県の白馬付近の民家だそうです。山並は北アルプスでしょう。雪国では雪が溶け地面が見え始めたら春なのです。絵の中央にある赤い洗濯物が萌えいづる、草木の芽吹く、生命感に満ちた季節の到来を暗示しているようです。。
この絵は世田谷美術館分館向井潤吉アトリエ館にあります。
アトリエ館は田園都市線沿いにあるので、次のモデルコースがお勧めです。春のお出かけに是非!
1.アトリエ館→岡本民家園(岡本民家園の近くに静嘉堂文庫美術館があります)
2.アトリエ館→長谷川町子美術館(サザエさんの作者が作った陶芸品は必見)
徳大寺 上野アメ横
上野公園の桜が開花したので夜桜を見に行き、その後で徳大寺をお参りしました。

徳大寺は日蓮宗のお寺ですが、本尊は摩利支天です。
このお寺は商店の屋上ともいうべき場所に立地している特異な寺院様式です。正午や夕暮れ時のアメ横に響きわたる鐘の音は、徳大寺の鐘楼堂によるもので、読経や祈祷の音も響き渡ります。この日はちょうど読経中。黄昏時に響き渡る読経の声はいつも見るアメ横を幻想的な雰囲気にしてくれました。

夜に見るお寺も良いですが、黄昏時も趣があります。
ちなみに昼間はこんな感じです(この日は曇りでした)

アメ横は全てがこじゃれまくっている東京で、唯一アジアの息吹を感じる一帯ですが、この徳大寺の鐘楼、読経、祈祷の音が東京にいながらアジアのバザールにいるような、チャイナタウンの関帝廟にいるような不思議な雰囲気を演出します。
この御朱印はかなり気に入ってます。「摩利支天」という響きに力強さを感じるからです。日蓮宗なので御首題もあります

続いて御首題です。後日追加しました。
実家にいた頃、家のお墓は日蓮宗なので仏壇に「南無妙法蓮華経」と毎朝唱えてました。だから特別な愛着があります。


東京には桜の名所が数多くありますが、その筆頭は上野公園です。公園入口の桜は例年、開花宣言に先だって満開になる苗なので会社帰りに超満員でない状況で夜桜を愛でることができるのでお勧めです。
※ 会社の近所に摩利支天尊を祀る神社があります(こちら)。

徳大寺は日蓮宗のお寺ですが、本尊は摩利支天です。
このお寺は商店の屋上ともいうべき場所に立地している特異な寺院様式です。正午や夕暮れ時のアメ横に響きわたる鐘の音は、徳大寺の鐘楼堂によるもので、読経や祈祷の音も響き渡ります。この日はちょうど読経中。黄昏時に響き渡る読経の声はいつも見るアメ横を幻想的な雰囲気にしてくれました。

夜に見るお寺も良いですが、黄昏時も趣があります。
ちなみに昼間はこんな感じです(この日は曇りでした)

アメ横は全てがこじゃれまくっている東京で、唯一アジアの息吹を感じる一帯ですが、この徳大寺の鐘楼、読経、祈祷の音が東京にいながらアジアのバザールにいるような、チャイナタウンの関帝廟にいるような不思議な雰囲気を演出します。
この御朱印はかなり気に入ってます。「摩利支天」という響きに力強さを感じるからです。日蓮宗なので御首題もあります

続いて御首題です。後日追加しました。
実家にいた頃、家のお墓は日蓮宗なので仏壇に「南無妙法蓮華経」と毎朝唱えてました。だから特別な愛着があります。


東京には桜の名所が数多くありますが、その筆頭は上野公園です。公園入口の桜は例年、開花宣言に先だって満開になる苗なので会社帰りに超満員でない状況で夜桜を愛でることができるのでお勧めです。
※ 会社の近所に摩利支天尊を祀る神社があります(こちら)。
アンドリュー・ワイエス 火打石
大塚駅の北口を降りると左側には桜並木があります。この並木の桜も満開です。今年の梅は開花が遅れ気味だったのに対して桜はややフライングのようです。
さて、神聖をテーマにしたシリーズの最終は先日紹介して好評だったアンドリュー・ワイエスの作品で「火打石」です。

巨石を御神体にする神社は多く、ストーンヘンジ、エアーズロック等洋の東西を問わず古来より巨石は神聖な存在です。アンドリュー・ワイエスはアメリカ人ですが、ヨーロッパに巨石文明が栄えたことから、潜在的・心象的に巨石を神聖なもの崇めたのかもしれません。
巨石は人よりも多くの年月を得たかんなびた存在です。子供の頃、福島県岩代町(現:二本松市)の祖母の家の近くに太古に磐梯山の噴火で飛んできたと伝えられる巨石があり子供心に畏れを感じたものです。
ちなみに、前回紹介した「そよ風」は福島県立美術館が所蔵していますが、この作品は個人像です。見る機会は案外少ないかもしれないのがちょっと残念です。「三日月」という作品もどうぞ!
次回と来週は桜が開花したので「春」を感じる作品を紹介します。
さて、神聖をテーマにしたシリーズの最終は先日紹介して好評だったアンドリュー・ワイエスの作品で「火打石」です。

巨石を御神体にする神社は多く、ストーンヘンジ、エアーズロック等洋の東西を問わず古来より巨石は神聖な存在です。アンドリュー・ワイエスはアメリカ人ですが、ヨーロッパに巨石文明が栄えたことから、潜在的・心象的に巨石を神聖なもの崇めたのかもしれません。
巨石は人よりも多くの年月を得たかんなびた存在です。子供の頃、福島県岩代町(現:二本松市)の祖母の家の近くに太古に磐梯山の噴火で飛んできたと伝えられる巨石があり子供心に畏れを感じたものです。
ちなみに、前回紹介した「そよ風」は福島県立美術館が所蔵していますが、この作品は個人像です。見る機会は案外少ないかもしれないのがちょっと残念です。「三日月」という作品もどうぞ!
次回と来週は桜が開花したので「春」を感じる作品を紹介します。