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イリヤ・レーピン 休息ヴェーラ・レピーナ肖像

 今年もこのブログを訪問いただきありがとうございます。少々早いですが、今年最後の記事です。
 ウクライナ生まれのロシア人画家、イリヤ・レーピンの「休息ヴェーラ・レピーナ肖像」です。

休息ーヴェーラ・レピーナ肖像

 この作品は2012年に来日しております。
 イリヤ・レーピンの良いところはフランス絵画のように見る側のインテリジェンスを問うことのない親しみやすさと端正な画風です

 この作品はイリヤ・レーピンが奥さんをモデルに創作していたら途中で寝てしまったところを描いています。端正な寝顔に見とれます。見ているだけで心が休まります。
 今年はコ××のおかげで心が休まりませんでしたね。せめて来年の今頃はこの作品のように安らかであってほしいものです。
 
 ではよいお年を!!

 このブログでは次の作品も紹介しているのでよろしければどうぞ!

何という広がりだ
あぜ道にて―畝を歩くヴェーラ・レーピナと子どもたち
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歌川国芳 国芳もやう正札附現金男 野晒悟助 

 骸骨と女性を描いた作品が続いたので、今度は骸骨と男性を描いた作品をお一つ。
 紹介する作品は歌川国芳の「国芳もやう正札附現金男 野晒悟助」です。

2016年04月03日21時12分05秒0001

 2016年4月3日に 練馬区立美術館の「国芳イズム -歌川国芳とその系脈」で見ました。
 なお、同時期にBunkamuraザ・ミュージアムで開催された「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」でも展示されていました。

 「国芳もやう」とは国芳が考案した柄ことです。猫が寄せ集まった髑髏がユニーク。 PSYCHO BUNNY というブランドのマークはウサギ耳のついた髑髏ですが、 「国芳もやう」にインスピレーションを得たのか?と思いました。
 
 この作品はお前を髑髏にしてやろうか!!という啖呵のように見えます。ご時世がらこの作品には鍾馗様と同様な御利益がありそうです。このブログでは「相馬の古内裏」も紹介しているので合わせてごらんください。

滝野川八幡神社 北区滝野川

 御朱印よりも寺社の彫刻の素晴らしさを伝えたいと思っております。
 自宅近所の滝野川八幡神社は、八幡様を祀るのでV(ヴィクトリー)字型に「滝野川八幡神社」と書いた趣向を凝らした御朱印で有名ですが、彫刻も注目です。この記事は2014年12月の記事の画像を差し替えたうえで再編集しています。 

takinogawahachiman (1)

 地下鉄三田線の西巣鴨駅を降り、石神井川方面に向かった先にある神社です。
 途中の八幡通り商店街は大手資本の店がなく昭和の面影のある商店街です。

takinogawahachiman (6)

 1202年頃に創建された神社です。
 この神社の社殿は大正時代に改築されています。この神社から王子方面にかけては明治から昭和初期の建物が多く、この神社もその一つといえます。
 
takinogawahachiman (2)

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 正面の彫刻は武神である八幡様のような勇壮さです。注連縄の彫刻の質感に注目していただきたいです。太陽の彫刻もいいですね。なお、裏手から縄文時代の住居跡が見つかったそうです。古代から聖地だったようです。

takinogawahachiman (5)

 所在地である滝野川という地名は、石神井川が板橋区加賀付近から川底を深くして渓谷状となり、水流も急であったことから名付けられました。このことを物語るような意匠の彫刻です。

takinogawahachiman (4)

 まだ見事な紅葉が残っていた境内の銀杏です。冬空に映えますね。
 さて、境内で「胡蝶しのぶ」を描いた絵馬を見つけました。あとで調べたら胡蝶しのぶは滝野川出身という設定であることを知りました。ちなみに滝野川出身の有名人は倍賞千恵子・美津子姉妹です。

 この神社周辺のお寺・名所もどうぞ!
 寿徳寺
 中央公園文化センター
石神井川の自然露頭と近代建築物 

河鍋暁斎 地獄太夫 がいこつの遊戯ヲゆめに見る図

 前回に引き続き、地獄大夫を描いた作品です。
 2015年7月に行った三菱一号館美術館の「画鬼 暁齊 」という河鍋暁斎の展覧会でみた地獄太夫 がいこつの遊戯ヲゆめに見る図」を紹介します。

地獄太夫 がいこつの遊戯ヲゆめに見る図

 この展覧会は多彩な河鍋暁斎の作品を紹介しており、春画を紹介しているコーナーもありました。春画は笑絵ともいいますが、ありえない大きさのアレとこれまたありえない体位は平たく言えばギャグ。そう思うとなかなかおもしろすぎます。

 はしゃぎ遊ぶ髑髏の夢を見る地獄太夫を描いていますが、私には掌のうえで暴れる孫悟空を見るお釈迦様のような崇高さと、悪ふざけしか考えない男の子達を見守る保育士のような慈愛を感じます。
 河鍋暁斎の描く女性は月岡芳年と比べると優しい感じがします。女性特有の優しさの表現では、河鍋暁斎が優っていると思っています。(凛とした感じでは月岡芳年だと思ってます)、またユーモラスでくすりとする作品も多いですね。
  
このブログで紹介している河鍋暁斎による他の地獄太夫を描いた作品もどうぞ。
河鍋暁斎の「地獄太夫図」(こちら

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