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山本大貴 不在

 千葉県立美術館では1月25日から3月21日まで「山本大貴 -Dignity of Realism」が開催されており、1月26日に行ったので、
しばらくの間、この展覧会で見た作品を紹介します。 まずは「不在」です。

2017年01月29日21時09分39秒0002

 この作品は2017年1月に千駄ヶ谷にある佐藤美術館で開催された「25人の作家たち ~佐藤国際文化育英財団25周年記念奨学生選抜~」という展覧会で見ました。

 鑑賞者はティータイムを過ごしにテーブルに向かっているような気分になります。
 画面右下の猫が作品に生命感を与えていますね。この作品の「不在」というタイトルに惑わされましたが、この作品はフェルメールの「絵画芸術」同様、芸術への称賛を感じる作品です。 椅子の上にある本は「Art of book」というタイトルでいわば「芸術」そのもの。「芸術」を主人として崇めているとしたら、メイドはその芸術に忠実に仕える画家の象徴といえます。

 今回の展覧会は作品が撮影可能でデビュー作から最新作を出展したものです。入場料は300円!山本大貴の作品を多数所蔵するホキ美術館よりも安いです。
 場所も同じ千葉市内にあるホキ美術館よりアクセスが楽な千葉県立美術館なのでこれは見逃せません。

次の作品もどうぞ!
この展覧会に出展されていた「静寂の声 still voice
バラを描いた「Ray at 2:00 p.m」と「Ray at 3:00pm(cloudy)」
メイドを描いた「Waiting
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法性寺 神奈川県逗子市

 八雲神社の次に法性寺をお参りしました。

法性 (7)

 日蓮上人には草庵を襲撃・焼き討ちされた松葉ヶ谷法難の時、白猿に山中の岩窟に導かれて難を逃れたという伝説があります。
このお寺はその岩窟に建てられたものであり、扁額に白猿が飾られているのはこの伝説にちなむものです。

法性 (1)

 岩窟は山門をくぐり本堂の脇を通りすごく急な坂道を登り切った場所にあります。これは岩窟のある祖師堂入り口の猿のお地蔵様です。

法性 (8)

 祖師堂です。岩窟は祖師堂の左側の崖にあります。

法性 (3)

 日蓮上人のカリスマ性を伝えるような目力の龍の彫刻が見事です。

法性 (5)

 岩窟内部です。ここは鎌倉市街地から離れた山中なので潜伏するにはうってつけですね。

法性 (2)

 祖師堂の右側にある日朗菩薩御廟所の内部です。日朗は日蓮上人の高弟です。日朗上人は池上本門寺・妙本寺を開基したことからこのお寺は両寺の奥の院とされています。

法性 (4)
 
 岩窟がある岩山頂上にある山王権現祠です。伝承によれば法性寺建立前よりこの地に祀られており、日蓮上人が鎌倉に入る際には必ず拝んだそうです。
 この祠から見える三浦半島方面の景色は絶景です。鎌倉は山に囲まれているので山中にあるお寺も多数あり、特に有名なのは長谷寺ですね。長谷寺からの眺めも良いですが法性寺からの眺めもいいです。惜しむらくはその絶景を写す技術が私にはなかったことです。次回はまんだら堂のやぐら群です。

マックス・エルンスト 石化せる森

 今回紹介する作品はマックス・エルンストの「石化せる森」です。

Document_20220105_0002.jpg
 
 マックス・エルンストは森に「歓喜と息苦しさ」「自由と囚われ」「期待と不安」などを感じており、森を描いた作品を数多く残しております。確かにこの作品からは、作品の凸部にあたる部分が反射して揺れているように見えるので、帳に囲まれたような不安を感じるし、森の上の太陽にはあともう少しで不安から解放されそうな希望を感じます。

 名画は作品に吸い込まれそうな錯覚を感じます。美術館に行けば必ず感じることですが、この作品はより強く感じ、川村岐南美術館には名画が数多くありますがこの作品は鑑賞時間が長かったです。前回のマーク・ロスコには暖炉にあたるような温かみを感じましたが、この作品には静寂に包まれたような安らぎを感じました。

八雲神社 神奈川県鎌倉市

 妙本寺の次に八雲神社をお参りしました。

八雲 (1)

八雲 (2)

 この神社は源義光(義家の弟)が奥州へ向かう際に、鎌倉に疫病が流行しているのをみて、京都祇園社を勧請したという謂れがあります。

八雲 (3)
 
 社殿は関東大震災で倒壊しましたが、昭和初期に再建されました。なお、八雲神社は鎌倉市内に3社あります。

八雲 (4)

八雲 (8)

 この神社も勇壮な彫刻が見事です。鉾と獅子の組み合わせには神々しい勇ましさを感じますね。

八雲 (5)

 この神社で感動したものはこの天水盤です。東京オリンピック(1回目)の聖火台を鋳造した鈴木文吾氏が手掛けたものです。なめらかな美しさに見ほれました。日本の鋳物職人の技量の高さが分かります。

八雲 (6)

 お稲荷様の朱色と苔の緑が美しい石祠です。

八雲 (7)

 境内社の御嶽三峰社です。この神社の裏手は祇園山ハイキングコースです。鎌倉が山に囲まれた場所であることが体感できます。次回は山中にある寺社を続けて紹介します。
 さて、鎌倉は源頼朝が拠点とする前は寒村だったそうですが、実際は三浦方面への海上交通の拠点だったそうです。謂れが史実なら源氏は平安時代にすでに鎌倉に目をつけていたようです。

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