諏訪敦 眼窩裏の火事
1月18日に府中市美術館で開催中の展覧会「眼窩裏の火事」に行きました。
終戦直後の満州で病死した祖母をテーマにしたプロジェクト「棄民」の作品群は不条理を感じて切なくなります。
この不穏なご時世だからこそ見るべきと思いますが、今回紹介する作品は展覧会のタイトルになっている「眼窩裏の火事」です。

諏訪敦は近閃輝暗点という症状に悩んでおり、目を酷使すると陽炎のような光が見えるそうです。作品にある揺らめく陽炎がそれです。この陽炎のせいか諏訪敦の作品に妖しさを感じる時があります。
グラスの絵と見せかけておいて実は見つめあう二人というだまし絵がありますが、まさにそれで一見グラスのですが、見つめあう二人が複数いるように錯覚し、静物といいながらも人の気配を感じる作品でした。
他にも静物画も多数展示されていますが、どれも静物といえども意思をもった生物に見えます。特に近代日本絵画への皮肉として描いた豆腐は角にぶつかったらこちらがケガしそうになるくらいの生命感です。生命感を感じたのは照明と真っ暗な展示室による演出の妙でもあります。次回は人物画を紹介します。
終戦直後の満州で病死した祖母をテーマにしたプロジェクト「棄民」の作品群は不条理を感じて切なくなります。
この不穏なご時世だからこそ見るべきと思いますが、今回紹介する作品は展覧会のタイトルになっている「眼窩裏の火事」です。

諏訪敦は近閃輝暗点という症状に悩んでおり、目を酷使すると陽炎のような光が見えるそうです。作品にある揺らめく陽炎がそれです。この陽炎のせいか諏訪敦の作品に妖しさを感じる時があります。
グラスの絵と見せかけておいて実は見つめあう二人というだまし絵がありますが、まさにそれで一見グラスのですが、見つめあう二人が複数いるように錯覚し、静物といいながらも人の気配を感じる作品でした。
他にも静物画も多数展示されていますが、どれも静物といえども意思をもった生物に見えます。特に近代日本絵画への皮肉として描いた豆腐は角にぶつかったらこちらがケガしそうになるくらいの生命感です。生命感を感じたのは照明と真っ暗な展示室による演出の妙でもあります。次回は人物画を紹介します。
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