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伊藤若冲 「池辺群虫図」と「芍薬群蝶図」

 9月3日に東京藝術大学大学美術館で開催中の「本美術をひも解く—皇室、美の玉手箱」に行きました。個人的には3匹の狐のモフモフしたしっぽが可愛い西村五雲の「秋茄子」(絵葉書は無し)という作品が一番良かったのですが、この展覧会の目玉である伊藤若冲の「池辺群虫図」と「芍薬群蝶図」を紹介します。

池辺群虫図 

芍薬群蝶図

 鶏の絵よりも昆虫を描いた2作品を選んだのは、私は昆虫採集が好きだからです。
 「池辺群虫図」はカエルの賢者のような美しさがポイントと思っております。
 作品左上の黒いトンボは「蝶トンボ」。ひらひらと蝶のように飛ぶトンボです。この夏2回遭遇したものの捕まえることができませんでした。

 トンボと甲虫は直線的に飛ぶので進行方向を予測できますが、蝶は予測不能な飛び方をします。そのため飛び方が優雅です。「芍薬群蝶図」は蝶の優雅さが魅力ですが、予測不能な飛び方をする蝶をよく観察した伊藤若冲の観察力は恐るべしです。
 虫も飼ってみると個性があることが分かります。この2作品からは個体毎の個性も伝わってくるのでトンボ、蝶、蛙等、小さな命を愛で、よく観察した伊藤若冲の人柄が伝わります。
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